週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。
まず、阪神のお膝元である兵庫県の雲雀丘GCでは「阪神タイガースデー」と称し、阪神が甲子園等で主催ゲームがある日には、平日の通常料金5650円が4500円、土・日祝日8170円が5500円になる特別料金を設定。さらには、どこで戦っても、勝った翌日にプレーに訪れたお客には、先の特別料金でプレーできる優待券をプレゼントという企画を開幕戦から実施中だ。 ところが、さすが関西? 「勝った翌日にプレー代を安くするのが本当に祝うことになるのと違うんか? という声がお客さんの中から続出し、急遽、5月の連休明けから7月14日まで、勝った翌日が平日の場合に限って先ほどの特別料金を設定、さらには優待券も差し上げるということに変更しました」(岩本準一次長) そしてこの企画が大当たり。 「優待券を当初は1万4000枚刷ったのですが、このままでは確実に足りず、2万4000枚増し刷りしました。入場者は昨年比で10~20パーセントの伸びですが、料金を安くしてますから、収支はトントンくらいでしょう。しかし、他コースの落ち込みが大きい中で大健闘だと思います。この企画、そしてタイガース好調のお陰です」 毎年鬼門である6月もまずまずの滑り出しを見せ、このまま優勝ということにでもなれば、「また、新たな企画を考えるつもりです。優勝したらタダにしろ、というお客さんの声も多いのですが……」 同じく兵庫県の武庫の台GCでは「阪神タイガース応援特別企画」と称し、5月29日、6月3、13、17日にセルフプレーで通常9500円のところ、7755円という特別料金を設定。さらに7、8月の月、金曜日にもこの特別料金を設定する。この特別料金は星野監督の背番号77と、GOGOの55を合わせた金額である。 「昨年も星野新監督に代わり、期待できるということで、7、8月に各10日間ほど特別料金を設定しました。今年も同じ時期に予定していたのですが、思わぬ開幕から好調ぶりに、急遽5月から特別料金を設定しました。今のところ、この企画でとくに入場者が増えたというわけではありませんが、従来の客層と違い、若い人たちが目立ち、新規開拓という意味では、効果がありました」(山本興二社長) 一方、同じ関西でも滋賀県のベアズパウジャパンCCでは、今年、阪神が活躍するだろうと予測し、甲子園球場の年間ボックス席を2席購入、そのボックス席を賞品のメインに据えて「阪神タイガース応援コンペ」を企画した。料金も昼食付きセルフプレーで1万3000円と他のコンペより安く設定。 そして、3月からこれまで3回コンペを開催、阪神活躍の予想も見事に的中し、阪神ファンの参加者にはかなり“おいしい”賞品となったのだが、意外やコンペの集客は思ったほどでもないというのだ。 「阪神の活躍は予想以上でしたが、コンペの反響は予想以下でした。野球ファンが少ない、ということでしょうか、女性の参加者が少ないんです。もうひとつは、タイガースの人気が、こちらではそれほでもないということがわかりました」と下村岳生支配人。 ゴルフ場を訪れるゴルファーの大半は地元の滋賀県と京都から。熱狂的な阪神ファンがそれほど多くはないというのだ。最後のコンペが8月4日にあるそうだが、参加者が少ない分、それだけプラチナチケットがゲットできる確率が高いはず。大阪在住の熱狂的な阪神ファンはちょっと滋賀まで足を伸ばしてみては……。