週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。
その調査とは、中古ショップチェーンの最大手「ゴルフパートナー」(全国約200店舗)が今年5~6月に実施した「利用店別ゴルファー意識調査」。あらかじめ調査会社に登録されていた全国のゴルファーの中から500人を抽出、インターネットを通じて回答を集めたもの。調査対象500人の内訳は、男性288人、女性212人。世代別では30代(213人)、40代(151人)を中心に、20代~50代の各世代。居住地域は関東(200人)を中心に全国にわたる。ただし、ゴルフの腕前は平均スコア100以上と答えた人が399人と、初、中級クラスへの偏りは否定できない。それが原因でもあるのだろう、「普段よく使う店のジャンル」の問いに、中古ショップを上げたのはわずか57人(11.4パーセント)にとどまった(複数回答可)。この数字は「インターネット通販」と答えた人(50人)とさほど変わらない。ネット通販の普及にも驚かされるが、都心における中古ショップの賑わいからすると、中古ショップ利用者は「意外に少ない」と感じざるを得ない 実際、同社の感想も、「やはり意外でした。今年は売り上げが伸びており、感覚的には中古市場を形成するという段階から、次の成長段階に入りつつあると考えていましたので…」(広報課・高野勝平氏)。 一方、都内で中古ショップを経営している人の見方は、ちょっと違っていた。 「東京で商売している限りは意外な感じがしますが、調査対象に初、中級クラスが多く、女性も半数いるなら納得できる数字。中古ショップには、マニアックな会話と雰囲気があり、クラブ知識があまりない人には敬遠されるのかも……」(「スパイグラス」玉嵜店長) しかし、ゴルフパートナーも、残りの9割弱の中にはイメージだけで中古ショップを敬遠している潜在的顧客が相当数いると見て、今後も積極的な店舗展開を継続するという。前出・高野氏によれば、業界のリーディング・カンパニーとして、自社宣伝以外に市場自体の魅力をアピールすることも企画していくそうだ。また、今回の調査で利用客の男女比が約4対1という結果も出ており、今後は女性客を意識したマーケティングも視野に入れていきたい、とも。 どうやら中古市場にはまだまだ成長の余地があるようで、ゴルフ専門サイトの最大手、ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)でも、中古クラブが出品できるネットオークション・サービスを開始することになった。同サイトには、GDOが業者から買い取った中古クラブ以外に、一般会員からの出品も受け付ける。 ネット市場も含め、中古クラブの流通には、果たしてどんな未来像が待っているのだろうか。低価格の実現とともに、マーケット展開も楽しみにしたい。