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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/16号
2003年更新
全米ジュニア、全米アマでも負けたM・ウィ
カナダの男子ツアーでも敢えなく予選落ち
 先の8月25日にめでたく9年生(日本では中学1年生)になったミッシェル・ウィ(13歳)。夏休みはアメリカで、プロに混じって戦い続けてきたが、さすがにここに来て息切れしたのか不調が続いている。

 5月30日に、地元ハワイから米本土に渡ったウィは、6月に、アマチュアのメジャー大会で大人に混じって参加した全米女子アマチュア・パブリックリンクスで優勝したが、その後は、どうも先細りの様子だ。

 具体的には、パブリックリンクスの翌週、プロに混じって出たLPGAのショップライトでは52位タイ。このときは、この成績ですら「ひどいプレーをした」などと語っていたほど。さらに地区予選から勝ち抜いて出場した7月初旬の全米女子オープンでは39位タイと成績そのものはさほど悪くなかったが、ここで、ある“事件”があった。

 初日に同じ組でラウンドしたLPGAのベテラン、D・アマカパーニが、ウィとキャディをしていた父親のB・J・ウィさんに対して、パットのラインを横切ったり、アマカパーニがパットを外すことを予期して行動していると、エチケット違反を指摘したのだ。

 これに対し、翌日、父親が「アマカパーニのほうこそ、娘のウィにわざとぶつかってきた」などと反論したため、話が大きくなってしまった。結局は「ぶつかってきたのではなく、視界から出るようにとボディランゲージを使ったのだろう。ミッシェルはまだ、ゴルフのルールとエチケットを学んでいる最中」(B・J・ウィ氏)とコメント、双方とも謝罪をせずに、ウヤムヤな形でしこりを残したまま終わってしまったのだ。

 ひょっとしたら、こういったしこりが、その後のプレーにも影響したのかもしれない。7月21~26日の全米女子ジュニアでは、今年唯一出場したジュニアの試合で、楽勝かと思われたが、準々決勝で敗退。8月4~10日の全米女子アマ選手権でも、予選は通過したものの、マッチプレーでは1回戦で敗退。

 そんなふうだから、男子プロツアーに挑戦と話題となったカナディアンツアーのベイミルズオープン(8月21~24日)でも、9オーバーで予選落ち。

 9月の初旬には、男子の2部ツアーである、ネーションワイドツアー出場のため、米国本土に戻るウィだが、それまでは、学校で勉強する一方、さらに男子ツアーで刺激を受けたか、さらにヘッドスピードのアップを計画中とか。考えてみれば、13歳の少女が、3カ月間近くもぶっ続けで、米国全土とカナダを旅し、緊張を強いられる試合に出続けたのだから、息切れするのも当然かもしれない。

 後半戦の直接の敗因は、ショートゲーム、とくにパットにあったようが、ショートゲームは練習すればうまくなる。その一方、例えば全米女子オープンでは、並居るプロたちを尻目に、平均281.1ヤードのドライバーショットを披露、この部門で1位になっている。その潜在能力からすると、大器との期待は大きいが、何と言ってもまだ13歳。あまり無理をせず、順調に成長していってほしいものだ。

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