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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/30号
2003年更新
今季絶好調の清元門下生、すでに7勝!
弟子志願者多いが、師匠は「3人で手一杯」
 今季も賞金ランクのトップをひた走る不動裕理。ツアー初勝利を挙げた大山志保、古閑美保。『魂のレッスン』(弊社刊)でおなじみの“もっこす先生”清元登子門下生が女子ツアーを席捲中だ。このままだと、今季は3人で2億円以上稼ぎ出しそうな勢いだ。

 8月最終週のヨネックスレディスで21歳、清元ファミリーの“末娘”古閑が初優勝して、三人娘全員のツアー制覇が実現。日本女子プロ選手権前までの時点で、5勝を挙げた不動が7934万6800円(ランク1位)、7月初めのベルーナレディスで初Vを飾った大山が2416万4214円(同11位)、古閑が2676万1856円(同8位)と、清元ファミリーの稼ぎ高は早くも1億3000万円を突破した。

 このままの流れで行けば、長女の女王・不動はまだ2、3勝はしそうだし、大山、古閑も2勝目達成の可能性は大いにあり。これからのシーズン終盤に、賞金総額の高いトーナメントが目白押し。となると「今年は3人で2億円を稼ぐかも」の期待も、グンと現実味を帯びてくる。今季の国内女子ツアー賞金ランク対象31試合の賞金総額は19億5260万円。ファミリー収入2億円なら、なんとツアー賞金総額の10分の1が清元ファミリーへ吸い込まれることになるのだ。

 清元ファミリーの強さの秘訣は何か? やはり“長女”不動が確固たる強さを見せつけ、さらに練習熱心さを失わない姿勢に、次女、三女の大山、古閑も“前へ習え”の図式が出来上がる、というのが、一番の要因だろう。事実、大山は「裕理さんには試合で負けてますから、せめて練習だけでも負けないようにしよう」と、昨シーズンの前に猛練習。昨年の初のシード入り、今季のツアー初優勝に結びつけている。

 一方の古閑も初V時、「先週(優勝前週の新キャタピラー三菱レディースで最終日、不動とともに最終組でラウンド)裕理さんの勝っていく姿を同じ組で見て、本当に勉強になったんです」と、自分と不動の実力の差を思い知り、さらなる向上心を持ったことを吐露していた。

 3人を教える師・清元は「私は今以上に弟子は取らない」と、“娘三人”を集中指導。もちろん不動がこれだけの成績を出し、続く大山、古閑もサクセスロードを歩んでいるのだから、弟子入り志願する選手も数多いが、「これ以上の人数になると、全員をきちんと指導できなくなるから」と、断固たる姿勢を変えようとしない。

 清元は現在64歳だが、試合会場には3人のうち一番早い時間にスタートする選手とともにコースに現われ、それぞれのラウンド時間が午前や午後だったりすれば、ギャラリーロープの外を2ラウンド以上歩く熱烈指導を行なっている。

 連日夕暮れ時まで練習に余念のない三人娘も「一番キツイのは先生。先生が頑張ってくれているのに、私たちが音をあげるわけにはいきません」と口をそろえ、これもファミリーの強さを支える大きな要素に違いない。大山、古閑はかつて、練習に手を抜いていたことを清元に叱責され「やる気がないのなら私はアンタたちなんかいらない」と突き放された苦い経験も持っている。

 不動に「3人で2億円」の話を向けると「そうですね、せっかく今年は3人とも優勝できたし、それだけでもいい年になってると思うけど、そういうことも実現できたらいいですね」と、余裕さえ漂わす返答が。それをすぐ横で聞いていた師匠・清元は「そうなったら、ちょっと私のお小遣いもできるわね」と、母親のまなざしを浮かべていた。

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