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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/14号
2003年更新
今季すでに7勝で年間最多記録樹立の不動
意外? どの試合会場にも熱心な応援団が
 日本女子プロでメジャータイトル初制覇後、翌週のマンシングウェア東海クラシックで自身初の2週連続優勝を果たした、若き女王・不動裕理。巷では「地味な不動だけが活躍すると、女子プロ人気は下がるばかり」と危惧する声も聞かれるが、その一方、トーナメント会場では、熱心な“不動応援団”がバックアップしていることはあまり知られていない。

 不動はこれで今季7勝。過去82年、83年、86年にト阿玉の9勝があるが、88年LPGAツアー制度施行後では89年の小林浩美、97年の福嶋晃子、00年の不動自身がマークした6勝を上回る、年間最多勝記録を達成した。加えて、この勝利で00年以来3年ぶりに年間獲得賞金が1億円の大台を突破。不動本人も「今年はすごく結果がいいので、恐いくらい」というほどの強さを発揮している。

 シーズン獲得賞金額や平均ストロークを含めた9部門のランキングでも、パーセーブ率、パーオン率、バーディ数、リカバリー率、パーブレーク率の7部門で1位、残る平均パット数、イーグル数の部門でもともに2位。しかも1位なっている部門のほとんどがこれまでの最高記録を上回っている、というすごさ。今季の獲得賞金は出場17試合の平均が604万3929円、これはツアーの平均的な試合での単独2位賞金528万円を上回る金額である。

 が、残念なことに、不動には「華がない」「見ていてつまらない」「ゴルフも堅実すぎて面白味がない」といった声が多く出ていることも事実。年齢も若く、これだけの実績を重ねているのに、確かに存在は地味なまま。そんな現状を見て女子プロ界の将来すら心配する向きもあるのだ。

 だが、そんな声とは裏腹、全国各地の試合会場では“不動フリーク”的なギャラリーが着実に数を増している現実もある。プロ入り前から不動を追いかける某老人の存在を始め、『I Love YUURI』のロゴ入りトレーナーやハットを自作して応援する男性の姿も。

 岐阜県周辺の大会では必ず「不動裕理・多治見後援会」の横断幕が18番グリーンサイドに掲げられ、先日の日本女子プロ選手権でも、後援会の「関東・静岡支部」の横断幕が掲げられ、優勝決定後に“自称・不動裕理ファンクラブ”の面々が不動とともに記念撮影している光景も見受けられた。

 そんな熱狂的なファンの中には、取材陣顔負けのデータ収集をしている男性もいて「不動は月の4日と14日が最終日となる試合に強いんですよ」との分析。実際に調べてみると、今回の日本女子プロ選手権(最終日は9月14日だった)を筆頭に、22勝中9勝がそのデータに当てはまるという事実も判明した。

 彼らが不動を熱烈応援する理由を尋ねると、まず決まって返ってくるのは「とにかく練習熱心で、ゴルフに対する姿勢が真面目。賞金女王になっても謙虚で、奢るところなく、しかも着実に前進しているのが最高に魅力的」という答え。

 女王に君臨して以降も、地道な努力を続ける不動に心酔している応援団たちなのだ。

 不動本人によると「各地の方々がいつの間にか連絡を取り合う仲になっている場合もあるみたいで、みなさん熱心にトーナメント観戦に来てくれるんですよね」とか。

 4年連続の賞金女王は決まったも同然の今季。今週開催の日本女子オープンでメジャー2連勝、出場3試合連続Vでも果たすことになれば、いよいよファンクラブも正式な旗揚げ? という可能性もあり、か。

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