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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/4号
2003年更新
油田開発でサハリン駐在の外国人スタッフが
函館までチャーター便飛ばしてゴルフプレー
 数年前まで一般ゴルファーの国際的な行き来は、国内から海外へと出て行く一方だった。それが最近、台湾や韓国から大勢のゴルファーが日本各地でゴルフを楽しむようになった。もともと両国とは交流が盛んなので違和感は少ない。しかし、ロシアのサハリンからチャーター便を飛ばしてやって来るゴルファーが増えているという話、かなり新鮮なのでは?

 ロシア・サハリン(旧・樺太)からのゴルフ客が増えているのは北海道・函館周辺のゴルフ場。ただし、やって来るのは現地のロシア人ではない。天然ガス・石油開発プロジェクト「サハリン2」で働くロイヤルダッチ・シェルグループの現地法人「サハリンエナジー」の従業員で、多くはヨーロッパ各国や豪州出身者。サハリンでは物資に乏しく娯楽施設もないため、休暇を取っては、ビザの更新を兼ねてショッピングや息抜きに函館を頻繁に訪れている。

 現在、サハリン~函館間には定期便とサハリンエナジー社のチャーター便がそれぞれ週2往復(30数名乗り、片道約2時間)。今年1月~9月で約5500人が函館空港に降り立っているそうだ。

「税関の手続きは簡素化されていて、ほとんど国内旅行感覚で入国できますから」と代理店契約を結ぶ函館国際貿易センターの職員。以前は、主に夫婦で来日して夫人が買い物をする間、旦那たちが個人的に空港周辺のゴルフ場でプレーしていたが、開発プロジェクトが本格化し、従業員が増えると、自然と同好会のようなグループが誕生。2年前からは団体(クラブ持参)でプレーを希望するケースが増えてきたという。

「ゴルフする人は年々増えています。現在は、20名弱のコンペを年4回開催。その他にプライベートでラウンドされる方、中には日帰りでハーフだけプレーされる人もいます」と担当者。

 先日、その20人弱のコンペが行われたアランチャールズG&R函館によると、「10月9日から3日連続で、連日4~5組でプレーされました。うち1日がコンペでした。私たちとしては大歓迎です」と営業担当者。

 彼らのプレーぶりはまさにリゾートゴルフで、ビールでほろ酔い気分の人も目立つという。で、腕前は?

「ほとんどが初心者で、今回も多くは100以上。楽しい盛りなんでしょうね」とキャディマスターは証言する。

 また、個人的に休暇を過ごす社員が訪れた函館大沼プリンスゴルフコースでは「先日、サハリンエナジー社の部長さんがご夫婦で宿泊し、プレーされていかれました。プロジェクトは今後拡大するので、大勢の方が来られるものと期待しています」(庭田副支配人)

 同プロジェクトには、現在家族も含め2~3000人が携わっている。将来はこれが10倍以上、数万人が居住する規模のプロジェクトになり、函館はその後方支援基地的な役目を果たすのだそうだ。

 以前、このコーナーで九州と韓国のゴルフ場の提携を紹介したことがあったが、東京の知らないところで国際交流は着実に進化。その中でゴルフ場は大事な役目を担っているようだ。

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