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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/2号
2003年更新
今週開催の米シニアツアー最終予選
日本から挑戦する“七人の侍”に期待
 日本のゴルフファンは、今週行われる米チャンピオンズツアー(以下シニアツアー)の最終予選会に注目だ。というのも今年は例年以上に名の知れた日本の精鋭たちが、出場110人中来季のフルシードが獲れるのはわずか7人(条件付きはそれに次ぐ8人)という狭き門を目指し、この最終予選会に挑戦するからだ。

 最終予選会は今週の18~21日の4日間、米フロリダ州で開催されるが、日本のシニアツアーでの実績で最終予選から出る高橋勝成(53)、今年の米シニアツアーでの成績から、同じく最終予選から出る海老原清治(54)に加え、一次予選を通過した飯合肇(49)、尾崎健夫(49)、福沢孝秋(51)、青木基正(53)、小俣武士(53)の計7人が挑戦する。

 去る11月4~7日に行われた地区予選の前には「日本のレギュラーツアーの現役シード選手が行くわけだから、下手なことはできないという気持ちはある」と話していた飯合だが、その重圧を跳ね除け、見事トップで通過。尾崎健夫も渡米直前のブリヂストンオープンで手応えを感じ、「この調子でいきたいね」との思惑通りに一次予選通過、最終予選に駒を進めた。

 2人の他に一次予選を通過したのは、去年の日本シニアオープン優勝者の福沢、米シニアツアー挑戦の常連となってきた青木基正、そして、もうひとりの小俣も今回で4度目のチャレンジとなる。

「ファイナル進出は今回が初です。やってみないとわかりませんが、ライダーカップのキャプテンだったサム・トーランスなんかも出ているし、厳しいとは思いますが頑張ります」と意気軒昂。それもそのはず、娘の小俣奈三香も父親の影響で、米女子ツアーに挑戦、昨年見事合格、今季は米女子ツアーで戦ってきた。将来、父娘でアメリカで闘うという夢を持つ小俣にとって大きなステップとなるからだ。

 今年の日本シニアオープンを制し、4年連続のシニア賞金王となった高橋勝成は今回で4度目の挑戦だが、去年は17位で惜しくもフルシードの枠内に入れなかっただけに、本人も期するところが大きい。

「海外に行く度に向こうのシニア選手のバイタリティと練習量の多さには驚かされ、自分もやらねばと発奮させられる。今年はいつになく体調がいいし、日本での(賞金王としての)立場もあるので自覚を持って戦ってきたい」という高橋は、米シニアツアー予選会が終了後すぐ、欧州に渡り欧州シニアツアーの最終予選にもチャレンジする。

 昨年は欧州シニアツアーで3勝を挙げ、日本人として初の海外ツアーでの賞金王になった海老原。その昨年の米シニアツアーでは最終予選を2位で合格、今年は3ツアーをまたにかけての戦いとなったが、残念ながらメインと考えていたアメリカで70位と振るわずシード権を手にすることができなかったが、75位以内に入ったことで何とか最終予選から出られる資格を得、今回の再チャレンジとなった。

「一年間アメリカでやってみて、距離の長さについていけなかった。周りの選手が6~7番アイアンで打つところを自分の飛距離だとウッドになってしまう。ヨーロッパツアーはリンクスが多く、風がアゲンストでなければセカンドが楽で、自分の飛距離でもやっていけた。今年は3ツアーに出てみたが、時差ボケがきつかった。もし来年のシードが獲れたら、今度はアメリカに専念するつもりでいる」

 長年の夢である、兄弟子の青木功に勝つことを目標に今年米シニアツアーに挑戦した海老原だが、「逆に青木さんの方が元気が出たみたいで、ボクが出る試合は全て青木さんは好成績だから」と海老原。

 今回の最終予選で多くの日本人が上位に入れば、こういった日本人同士の相乗効果も期待できるかもしれない。

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