ゴルフダイジェスト出版案内> BACK9
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/27号
2004年更新
市場活性化のカギは女性ゴルファーが握る?
レディース専用モデルのクラブ続々登場
 今年のゴルフ用品市場を熱くさせそうなのが女性ゴルファー向けのクラブだ。最近、多くのメーカーから女性専用のモデルやスペックが次々に発売されている。背景には、今後の成長が見込まれることはもちろん、レディースを呼び込むことでさらなる市場拡大につなげたいという業界全体の目論見があるようだ。

 女性のゴルフ市場を拡大、活性化させることの必要性は、経済産業省の音頭のもと、日本ゴルフ協会など業界5団体も参加して設立された「ゴルフ市場活性化行動計画に関する検討会」が昨秋発表した報告書でも、シニア、ジュニア対策と並んで触れられていた。そこでは、女性ゴルファーの参加率を現在の2.5パーセントから4.5パーセントに拡大させると同時に、夫婦共楽型ゴルフを創造するための様々なプログラムが提案されていた。それに応じたわけではないだろうが、このところレディース市場の開拓に本腰を入れるメーカーの姿勢が目立ってきた。

 ブリヂストンは従来、男性用と同じヘッドだった女性用クラブ(シャフトのみ女性用を装着)を新たに専用開発。女性スタッフが中心になって設計した新モデルを昨春発売した。

 また、それに合わせて同社のクラブ診断試打会である「ゴルファーズドック」に、女性のクラブ診断マスターが応じる女性専用の「レディスゴルファーズドック」を併設。初心者でも気軽に相談できるようにした。

「昨年は全国で2500回開催、うち200回でレディスを同時開催しました。今年は2600回のうち240回でレディスを行う予定です」(同社広報)

 つるやも、女性専用ブランド「クインシー」に、非力な女性でも振り抜きやすく、ボールを上げやすい設計に徹した新モデル「クインシーEL」(セットクラブ)を追加。昨年12月から店頭に並べている。

「女性客は徐々に増えており、その声に応えて新しく作ったクラブです。女性ゴルファーは徐々にではありますが、まだまだ増えると考えています」(同社広報)

 昨年、話題になった複合素材ヘッドのドライバーで、女性用を最も早く売り出したヨネックスでは「もともと女性ゴルファーの認知度が高いブランドですから、これからも女性用クラブは男性用の発売から間をおかずに売り出して行きたいと考えています」(企画宣伝部)

 同社では、女性の初心者でもスコアメイクしやすいようチッパー(同社の名称はランニングウェッジ)を加えたセットも用意している。

 女性用というカテゴリーを設けてはいるが、基本的に男女の性差をもってモデル分けしていないというのがキャロウェイだ。

「女性用というとらえ方でなく、非力な人でも打ちやすいスペックも充実させるという考え方でラインナップしています。その結果、当社の全モデルの約85パーセントで女性向けのスペックが用意されています」(広報担当)

 つまり、男性向けのスペックしかないモデルは全体の15パーセントだけ。ビッグバーサ+αドライバーのロフト角13度のように、とくに非力な日本人女性用に設計されたクラブもある。また、女性用レフティ・クラブの充実ぶりにも目を見張らされる。

「女性ゴルファーの増加を阻む一番の原因は、上達するまでに時間がかかること。それをなるべく短くしてあげたいというのが、女性ゴルファーに対する当社の基本姿勢」(広報担当)

 実は、こうした声は他のメーカーからもほぼ共通して聞かれた。今のゴルフ場は、ソフト面でもハード面でも、女性を歓迎している。後は、誰かが面白さを教え、上達をリードしてあげれば、女性ゴルファーはまだまだ増えるはず。クラブメーカーもその責任の一端を担っているというのである。そして、その先には「女性がプレーすれば、男性もついてくる。夫婦で楽しむなら、いずれジュニアにも広がる」という未来図を描いているようだ。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト
ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です