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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 5/25号
2004年更新
犬同伴のプレーOK、ギャラリー同伴OK
15分間隔スタート……柔軟な運営広がる
 服装規定に象徴されるように、日本のゴルフ場には昔ながらの縛りがまだまだ多い。もちろん、周囲に不快感や危険を及ぼす行為はいけないが、それでも「何で?」と首をひねる決まりは多い。しかし、そうした硬直化した規制に風穴を開けようとするコースがじわりじわりと現れ出した。

「アメリカやカナダのゴルフ場の映像を見て、前々から『いいなぁ、うちでもできないかなぁ』と考えていたんですよ。それで営業会議で提案したら、いきなりは無理だから、とりあえずショートコースのほうで、ということになりまして……。多勢の犬好きゴルファーに利用してもらいたいですね」と語るのは、ニッソーCC(茨城県)でグリーンキーパーを務めている菅原隆男プロ。同プロが提案したのは「犬同伴でのプレー」を認めるというもの。自身も犬好きなことから、「犬好きのゴルファーには受けるはず」と考えてのことだ。

 しかし、残念ながら本コースでの採用はならず、隣接のショートコース「利根川ファミリーナイン」で、昨年夏から認めることになった。

 手引きカートにロープで結ぶことが条件で、これまでコース内を走り回るとか、グリーンにウンチを落とすといった、困ったトラブルはないそうだ。来場者が営業案内の掲示を見て知る程度なので、今は週2組程度の利用だが、犬の散歩がてらに、潜在ニーズは多いはずと、同コースでは見ている。

「ゴルファーが連れて回るような犬は、だいたいちゃんと躾けられていますから、本コースでも問題ないはずです。いずれは……」と菅原プロは本コースでの採用を諦めていない。

 犬の次は人だ。日本では、基本的にプレーヤー以外の人がコース回るのは認められてない。万が一の事故を恐れてのことだ。しかし、海外では乗用カートにプレーヤー以外の人間を同伴させてのラウンド風景をよく見かける。日本のゴルフ場が想定するほど、事故の恐れはないからだろう。

 実は、日本でもきぬがわ高原CC(栃木県)が10年以上も前から、500円の料金(保険料)でギャラリーの同伴を認めている。もちろん、これまで事故などのトラブルは皆無。

スタート前に、口頭で打球に注意してくださいという程度。トップシーズンの夏は、利用者が多いですよ。(付帯施設の)コテージに宿泊される家族連れには、すっかり定着しています」と同フロントでは語る。

 同様のサービスを、やはり夏の人気リゾートコース、清里GC(山梨県)が今年から採用している。こちらは保険料のほか、ロッカーや風呂の使用料として1000円の料金。連休前までの4月中に、家族連れを中心に5組ほどが利用したそうだ。

 また、この清里GCでは朝一番から3組までのスタート組に限り、(希望すれば)後続組との間を15分間隔にしてくれる(割増し料金が必要)。ファミリーや高齢者などに、ゆっくりとプレーしてもらうための企画だ。まだ利用者は少ないようだが、夏にはどんな反応が現れるだろう。日本では6~8分間隔が常識になっているが、海外ではルーズなところも少なくない。管理上の手間もあろうが、空いているときくらいは、15分間隔とはいわず、多少ルーズでもいいのでは……。

 このところ、希望すれば「5人プレー」や「18ホールスルー」といった、従来は認められなかったスタイルを認めるゴルフ場が増えている。

「メンバー同伴、5人のハンディ合計が70以下を条件に5人プレーを認めています。土日には各1組程度おられますよ」(兵庫・オリムピックGC)と案外利用者がいるのだ。

 そろそろゴルフ場も、従来の常識を見直す段階にあるのではなかろうか。

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