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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。 内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。 |
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週刊ゴルフダイジェスト 6/1号 |
2004年更新 |
ニチレイで不動相手に堂々と逃げ切り初Vの
北田瑠衣、「ホントはビビってました……」
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女子ツアーでは数少ない4日間競技、先のニチレイワールドレディスで、ツアー初優勝を飾った北田瑠衣(22)。近年のゴルフ中継ではひさびさに2ケタ台の視聴率を記録するなど、大会を盛り上げた。迫り来る4年連続賞金女王、不動裕理の足音に怯えつつも手にした勝利に涙した新鮮な姿に隠された本音に迫った。
------不動相手に見事な勝ちっぷりでしたね。
「怖かったです。不動さんは。どっからでも入れてきそうな雰囲気があって……」
------シビれた?
「ビビってましたよ。体が固く、動かなくなってきて。前半で3つバーディを獲って差が開いてから、逆に自分でプレッシャーをかけちゃって、8番から3連続ボギー。最初の2つは仕方ないと思ったんですけど、10番はバーディを狙って3パットしてしまった。あそこで(シビレが)来ました」
------でも踏みとどまれました。
「3日目までずっとインコースとの相性がよかったので、最終日の朝も、アウトで我慢してインで伸ばせるかなって考えていたんです。だからあそこでボギーが続いても『バーディチャンスが絶対来るから、そこで入れよう』って切り替えられた」
------初優勝がかかっていたのにそう考えられたのだから、メンタル的には強いほうなのでは?
「いえ、弱いと思います(笑)。今回だって最後のほうはダメでしたから」
------メンタルトレーニングは
「やったことないんですけど、もっと強くなりたいですね。今回も残り3ホールでショットとか乱れましたし」
------優勝の晩は祝勝会?
「(勝利の喜びに)浸りましたよ。あの日は。いろいろな人に『優勝できてよかったなぁ』って祝ってもらって。でも、ホテルに戻ったらすぐに寝ちゃいました。やっぱり緊張感で疲れてたんだと思います」
------その翌週が地元開催のヴァーナルレディース。帰ってみたら大騒ぎだった?
「月曜日の夜9時頃着の飛行機で福岡に帰ったんですけど、ゴルフ部の先生や後輩たちとか、お迎えの人が大勢いてくれてびっくり。家に帰ったらお花や電報がいっぱい届いていて……」
------師匠は誰?
「最初にゴルフを教えてくれた吉川先生(=進氏。室内練習場インストラクター)には、今でもスウィングチェックしてもらっています。それから沖(=隆邦氏。母校沖学園中高、理事長兼校長)先生。私の場合、2人の先生が同じ考えで同じようなことを言ってくれるので助かります」
------それはどんなこと?
「切り返しのタイミングが大事ということ。疲れてくるとそれが速くなっちゃうので、右足の蹴りが速すぎたりしないかなどを、吉川先生にチェックしてもらってます。ただ、これから毎週試合が続くとなかなかできないので、ちょっと不安です。試行錯誤しながらスウィングを整えていくしかないですね」
------プロになってすぐ、シード入りするなどゴルフ面では順調ですが、プライベートはうまくいってる?
「ツアーが忙しくなって友達とご飯を食べに行ったりできなくなりましたね。ツアーにいるときは、同期の竹末裕美ちゃん、佐々木慶子ちゃん、馬場ゆかりちゃんやジュニア時代からよく知っている辻村明須香ちゃんたちがいて仲良くしてるから大丈夫。だけど、ゴルフ以外の友達とゴルフの話を全然しないで、ファッションや恋愛の話をして息抜きをするのも、すごく大事だと思います。頭の中が全部ゴルフにはならないように」
------シード選手になると彼氏ともなかなか会えないのでは?
「それが……。いないんですよ、彼氏が。なんか、ある意味落ち着いちゃってるって言うんですかね。22歳だし、彼氏っていう人も欲しいんですけど」
------好みのタイプは?
「包容力のある人で、なるべく年上がいいです。35歳くらいまでかな。でもしばらく恋をしてないから、そういうの忘れかけてるんですよ(苦笑)。時間がないんです。さっきのツアー仲間たちとも、ご飯食べるときなんかに『出会いがないよねー』ってよく言ってます」
------今後の目標は?
「思ってたよりずっと早く優勝できたんですが、大事なのはこれからです。今回の優勝で本当によかったな、と思うのが、第3ラウンドが終わって手にしていたチャンスを、1回でモノにできたこと。これがすごい自信につながりました。いつかまたチャンスは来ると思う。そのときも、手に入れるために、今まで以上に頑張りたいです」
------具体的には
「よく食べてよく寝る。1試合1試合、最低でも予選通過を目標に、それができたら上位を目指し、気がついたら上位にいる、というこれまでのいつも通りの自分でいたいです」
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