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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 8/10
2004年更新
この猛暑で、ゴルフ場は? 練習場は?
ゴルフショップは? 売れてる用品は?
 関東以西では6月後半から続く猛暑。ゴルフ場での熱中症については先週号(8/3号)で触れたが、酷暑に乱されるのはゴルファーの体調だけではない。この暑さに振り回されているゴルフ界の現場の声を集めてみた。

 しかし、これだけ暑いとどんなゴルフフリークでも、出足が鈍ろうというものだ。実際、ゴルフ場に話を聞くと、「さすがに朝から気温が高い日には、当日キャンセルのお客様もありましたね」(千葉県、ゴールデンクロスCC)

「客数は落ちていませんが、うちは乗用カートじゃないので、暑さで敬遠される方はいらっしゃいますね」(茨城県、ワイルドダックCC)

 程度の差こそあれ、もともとこの時期、関東のゴルフ場はどこも閑散期。営業面での打撃はとくに大きくはないという。それより頭が痛いのが、猛暑に降雨量が少ないことだ。

「どのコースも野芝は焼けて赤くなっています」とゴールデンクロスCCの営業担当者。

「うちもフェアウェイは暑さに強いティフトン芝なんですが、さすがに弱ってきたので、現在は乗用カートのフェアウェイ走行をご遠慮願っています」

 練習場も閑散としている。最近は、各打席の上から冷気が吐き出されるクーラー設備が整った練習場も少なくないが、「35度以上になれば、ほとんど効きませんよ」とお手上げ気味に話すのは、東京都練馬区のトップゴルフガーデン。

「日中はお客さんゼロの日もありました。外に出るのもいやなんでしょうね」

 お客さんがやって来るのは、日が陰ってからという日々が続いているという。ショップも全体に客足は落ち込み気味だ。

 だが、そんな中でも、そんな状況だからこそ好調な売れ行きを示す商品がある。日傘だ。

「なかでもキャスコの超軽量日傘(定価8400円)がよく売れています。従来400グラム程度あったのが、250グラムしかないので人気になっています」(スポーツロード日本橋店)

 購買層は女性かと思いきや、40代以上の、身体に気を使う中高年の男性が購入しているとか。

 ところが、当のキャスコに尋ねると、意外や「えっ、そんなに売れてるんですか?」(マーケティング部)との返事。

「今年4月に、同じ重さの晴雨兼用の傘(定価1万500円)を発売し、そっちは初回生産分が売り切れて、現在、増産中です。でも、日傘の売行きは、まだ伝わってこないですね」

 恐らくこの1~2週間で急に売れ始めたからで、オーダーが届くのはこれからなのか。

 ショップでは他に、「やはり速乾・吸汗の機能性シャツや、水につけると冷えるキャップなどは、そこそこ売れています」(シントミゴルフ御徒町店)

 それよりも意外だったのは、都心の大型店の中には、「外回りの営業マンなのでしょうか、涼みがてらに来るお客さんは多いですね。プロモーション用の試合のビデオを見たり、パットをやったり。直接には売上げに結びつきませんが、そういうときの会話がきっかけになって購買意欲につながるのを期待したいですね」と答えるところがあったことだ。

 最後に、この猛暑が、見えないところに案外大きな作用を及ぼす可能性について。「40度程度の温度なら問題ないのでしょうが、車の中は70度にも達します。ゴムは温度で伸び縮みするので、亀裂が入るなど劣化が進む可能性はありますね。ボールのコアやグリップはゴム製ですから、車内への入れっぱなしは避けたほうがいいと思います」(SRIスポーツ・藤田英明氏)

 また、ボールの飛びは常温のもとでベストパフォーマンスになるように設計されており、目下の想定外の温度では性能が落ちることもあるという。冬場は温めるとよく飛ぶと言われるが、40度というのは、いくらなんでも暑すぎ。炎天下にボールを置き、熱々にして飛距離アップを図ろうなどとは思わないように!

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