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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/2
2004年更新
同性愛のパートナーもやっぱり「家族会員」!?
米国のゴルフ場で物議をかもすゲイ問題
「ゲイ・マリッジ」の問題が、いまアメリカのゴルフ界で、ホットな話題になっている。いわゆる、男性同士、女性同士の結婚のことだが、それがどうしてゴルフ界と関係があるのかというと、アメリカのプライベートクラブには、かなり一般的に家族メンバーというものが普及しているからだ。

 日本でも「家族会員」というシステムを採用するゴルフ場がここ最近増えてきたが、アメリカのプライベートコースでは、通常の正会員の妻、ないしは夫、あるいは未成年の子供は、自動的に家族会員としてプレーできる。つまり、ゲイ・マリッジが、法的に認められるとなると、ゴルフ場でも、同性愛の伴侶を家族会員として認めなくてはならなくなってしまうのだ。

 アメリカでも、伝統あるコースの一つといわれる、ザ・カントリークラブ・イン・ブルックライン(マサチューセッツ州)の支配人であるデビッド・チャッグ氏はこう語る。「メンバーと結婚をしていれば、家族会員ということになるし、結婚していなければ、ゲストということになる。マサチューセッツ州では、ゲイ・マリッジを認めるようになったが、それはそれで良い。私たちゴルフ場側の人間にとっては、メンバーの相手が法的に結婚しているかどうかが問題で、相手が同性だろうが、異性であろうが、関係はありません」ということで、同性の伴侶を家族メンバーとして扱い始めているのだ。

 マサチューセッツ州は、州としては、唯一ゲイ・マリッジを認めている州だが、同州にある160のプライベートクラブのうち、現在実際に同性の伴侶を家族メンバーとして認めているのは、まだ半分程度だという。

 その理由は、州としてゲイ・マリッジを認めていても、実際には、ボストンなどの一部の都市で結婚をしなければならず、他のマサチューセッツ州内の町などでは、ゲイ・マリッジを認めていないというなんとも複雑な事情があるからだ。

 ただし、カリフォルニア州のサンディエゴやジョージア州のアトランタなどでも、この問題で、裁判が起こっている。たとえばマサチューセッツ州のように、州がゲイ・マリッジを合法と認めていれば、裁判になった場合、その州にあるゴルフコースでは、法的に同性の伴侶を家族会員として認めざるえないのだろうが、他の州では、その判断が微妙になる。

 ひとつの例を挙げると、ジョージア州では、ゲイ・マリッジ自体は認めていないものの、アトランタなどの大都市では、日本で言うところの「内縁関係」のようなものは認めており、ますます話がややっこしくなっている。

 同性愛者の側からすれば、他のメンバーと同じ入会金と年会費を支払っているのに、同性の「妻」や「夫」を家族メンバーにできないのは、不公平ということになるし、クラブ側からすれば、「法的に認められた結婚かどうか」が問題になるということだろう。

 しかし、賛否両論はあるにせよ、時代の流れはおおむね同性の伴侶を家族会員として認める方向に向かっているのが現状ようだ。

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