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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/21
2004年更新
いまの「ブーム」を本当の「人気」に変えたい。
女子プロ界の頂点に立つ不動裕理の心意気
 賞金女王決定が最終戦までもつれこんだ今年の女子ツアー。宮里藍が優勝、不動裕理が7位以下で賞金女王が逆転するという、今年の女子プロ人気を象徴するような注目度の中で行われたLPGAチャンピオンシップリコーカップは、初日から最終日までふたりが同じ組み合わせという文字通り一騎打ちの戦いとなったが、不動が逆転で優勝し、5年連続で賞金女王に輝いた。その不動に激戦の内容についてインタビューした。

------優勝パットを決めた瞬間はどうでしたか?


来年の女子ツアーもこの人が「主役」
「最終日は一日中、パットがなかなか入らなかったんですけど、朝から外れていたし、自分がパーを続ければ勝てると思っていたので動揺はしませんでした。最後の70センチぐらいのパットもちょっと強く打ちすぎたのですが、入った時はホッとしました」

------4番ホールで宮里プロがイーグル。一時は5打まで差が広がりましたね。

「宮里さんの2打目は拍手が大きかったので、あっ、入ったんだなと思いましたが、あのイーグルでダメ押しされて確かにプレッシャーが掛かりましたね」

------それだけこの試合の重圧は大きかったと。

「賞金女王争い自体のプレッシャーは少なかったのですが、プレー自体がショットはいいのにパットは悪い、なぜなんだろうという不思議なプレッシャーがありましたね」

------最後まで賞金女王を争った宮里選手のことをどう思いますか?

「宮里さんは確かに強いですが、ほかの選手と変わらない存在です。いちばん大事なのは自分がどうプレーするかということですから。でも彼女のお陰で、多くのカメラの前や、たくさんのギャラリーの中でプレーしたり、最終戦で賞金女王争いをするといった、いままでにない経験ができるようになりました。宮里さんとの年齢の差は関係ないですね。彼女は高校などで大きな試合に出ているので、キャリアや経験としてはまったく変わらないでしょう」

------最終戦を制して名実ともに賞金女王となったわけですが。

「今回は私のほうが奇跡でしょ。宮里さんが優勝して賞金女王になる確率より、この大会で私が優勝する確率のほうが低かったと思います」

------報道陣の数で分かる通り、女子プロゴルフの注目度が上がっていますね。

「ブームと言われてますが、ブームと本当の人気は違うと思います。ただのブームで終わらせないように、来年が勝負ではないでしょうか。来年こそが、女子ゴルフの人気を定着させる時だと思います。それを定着させるには、いいプレーを見せるのがいちばんだと私は思っています。若い選手が上位だから盛り上がるというのと、レベルが上がっているから盛り上がるというのは違います。それには選手すべてに役割というものがあって、ベテランは技術で試合を盛り上げて、若手は若さを全面に出した勢いでツアーを盛り上げる。それが大切だと思います」

------次の課題は何かありますか?

「今日はいっぱいミスして自分の成長していない部分、足りない部分が分かりました。来年は国内メジャー制覇など、試合を狙って勝ちにいきたいです」

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