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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/28
2004年更新
本間が自社シャフトのパーツ販売を開始
メーカー純正シャフトを巡る各社の思惑
 リシャフトブームといわれる中で、プロがツアーで使用するような高性能シャフトに人気が集まっており、クラブメーカーとしても商品力を高めるために無視できなくなった。こうした状況を受けて、本間ゴルフは4軸シャフトのアーマックを主力商品に標準装着すると同時に、シャフト単体での販売にも踏み切った。

 クラブメーカーがシャフトをパーツ販売するのは極めて異例なこと。その狙いはどこにあるのだろうか。

「アーマックの性能ならシャフト単体でも十分勝負できる自信があります。本間ユーザー以外の方にもその良さを知っていただきたい。中には本間の製品と知らずに買っていかれる方もいらっしゃいますが、後でやっぱり本間はいいね、と言っていただければ嬉しい。シャフトだけでもビジネスになるという手ごたえはつかんでいます」(同社広報担当/山田恭子さん)というから、シャフトメーカーもうかうかしていられない状況だ。

 シャフト製造設備を持たず、専門メーカーから調達しているクラブメーカーも、シャフト開発には深く関わっている。ブリヂストンスポーツのツアーステージXドライブ2005年モデルには、TXD-70という同社オリジナルシャフトが装着されるが、これは昨年オフから近藤智弘や尾崎直道ら同社契約選手が使っていたB03-13というプロトタイプを元に商品化したもので、いわゆるツアースペックを売り物にしている。

 実は、このシャフトには、TXD-70という型番のほか、目立つ場所に「DIAMANA」というロゴが入っている。シャフトのOEMメーカーとして最大手に数えられる三菱レイヨンが新たに立ち上げたプレミアムブランドで、タイガーも使いはじめたことで話題になっているあのディアマナである。

 これまでクラブメーカーは、自社ブランドとしての扱いにこだわり、OEMシャフトには、製造メーカー名が表記されることすら稀だった。それが今回、堂々と表に出てきたのは「共同開発という側面もありますが、タイガーが使うなど話題性も十分なので相乗効果を狙わせていただいた」(ブリヂストンスポーツ・ゴルフクラブ開発チーム/中嶋義文氏)という理由だ。

 また、ブリヂストンとグラファイトデザイン社が、丸山茂樹プロの意見をフィードバックした共同開発モデル、ツアーAD M-75とM-65も、まもなくグラファイトデザイン社から単体発売される。トップクラスの契約選手を多く抱えるクラブメーカーはシャフトメーカーからすれば願ってもないパートナーだ。トッププロの要求レベルに応えることで性能も向上し、開発速度も高まる。またクラブメーカー側としても、ヘッドの性能を引き出すために専用シャフトの開発は避けて通れない。両者の思惑が一致したところで、今後も二人三脚の商品開発はますます盛んになりそうな気配だ。

 ただ、今のところ本間ゴルフ以外のクラブメーカーは、販売面において「あくまでクラブメーカーとしての立場を貫き、シャフト単体の販売は考えていない」(ミズノ広報宣伝部/西田維作氏)とシャフトだけが一人歩きすることに慎重な姿勢を崩していない。どうしても、これらのメーカー純正高性能シャフトを単体で手に入れたい向きは、あくまでも裏技であるが、メーカーのカスタムオーダーの窓口となっているショップと馴染みになるほかないようだ。

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