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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/28
2004年更新
会員権もネットオークションの商品?
ユーザー同士が直接交渉するサイトが登場
 ゴルフ場会員権相場は、関東地区では昨年夏以降、ほぼ上げ基調が続いているようだ。安値のうちに手に入れておきたいと考える、プレー本位のゴルファーが底堅いニーズを形成しているからだ。そんな相場状況の中、ネットを利用して、売買手続を少しでも簡素化させようという新しい試みが始まった。

 その試みを始めたのは、ミサワリゾートが営業する仲介大手の日本ゴルフ会。同社では、先月「日本ゴルフ会 net」という新しい会員権取引のサイトを立ち上げた。

 同サイトの特長はあらかじめ登録した取引希望者が、売り手・買い手双方で希望金額を直接ネット上に提示するというもの。売買希望金額の表示自体は同社を含む大手仲介業者が行っているオープンマーケットの相場表と同じだが、顧客は希望金額を24時間好きなときに、直接新規登録できる。

 さらに、相手側の希望額を見ながらの修正や削除も----同社の了解を得た上ではあるが----その都度、適宜に変更できる。同社の了解を得る手続きは、売買をスムーズに成立させるために同社がアドバイスを加えるためという。

 また、売買希望者が直接参加する市場であることから、業者等の相場操作が入り込む余地がないという安心感、透明性もセールスポイントの一つと強調する。つまり、提示された希望額の裏には、間違いなくその価格で取引を規模する人が存在するということである。

「かつてのように一口何千万円、何百万円という金額であれば、ひとつひとつの取引に担当者をつける余裕はありました。でも、今は10万、20万円の取引も少なくありません。ですから、取引はなるべく簡素化し、経費を削減した分、手数料を下げていきたいと考えてます」(同社・広報担当)

 そのためのネット利用ということのようだ。実際、今回の新システムでも従来一律だった仲介手数料を、オプション制にして、安く抑えることも可能な選択制にしている。

 理想的には、売り手・買い手双方がネット上で何度かの金額のすり合わせを経て、合意額にたどりつけば、仲介の営業マンは不要となり、大きなコスト削減につながるのだが、現実的にはそれは無理なようで、ある程度交渉が進んだところで、同社が仲介に加わる仕組みになっている。

「やはり気にはなる試みですね。お客さんの反応、取引件数の推移などを興味深く見守っている状態です」というのは、ある業界関係者。同氏はさらに、「しかし、正直なところ、それほど効果的な簡素化にはつながらないと思います」と予測する。

 というのは、売買量の多い株取引とは違って、会員権売買は一生にそう何度もある取引ではない。そのため、「なるべく高く売りたい」という売り手と、「なるべく安く買いたい」という買い手の思いは堅固で、その両者を納得させるには、やはり手練手管で詳細なデータを駆使する営業マンの活躍が欠かせないだろうというのだ。

 さて、この試みはどのような展開を見せるのだろうか。

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