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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/4・11
2005/1/16更新
外人勢がツアーの勝率5割を超える
片山晋呉が「薄氷の賞金王」で幕切れ
「女子に負けるな」が合言葉のようになっていた04年の男子ツアーだったが、振り返って見れば、外国人選手の勝率5割1分7厘。男子国内ツアー年間29試合中、延べ15人の優勝者が外国人プレーヤーで占められてしまった。

 外国人選手の延べ優勝者数が2桁に達したのは98年に14人を数えて以来のこと。当時は年間試合数が36試合もあったから、それでも5割を超えることはなかった。ところが、04年は29試合中、実に15試合で外国人選手が優勝。とりわけ新設のアサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルから最終戦の日本シリーズJTカップまでの5試合で外国勢に5縦を喰らってしまった。これまで、外国人の活躍というと“渡り鳥”と呼ばれる豪州勢が目立ち、04年もブレンダン・ジョーンズ、ポール・シーハン、スティーブン・コンランの3人で5勝をマークし、健在ぶり発揮しているが、近年、その豪州パワーに迫っているのが、韓国勢だ。

 01年にチャレンジツアーで7戦3勝して02年からレギュラーツアーに昇格した韓国のS・K・ホは、その年に住建オープン広島でツアー初優勝。03年は未勝利だったものの、04年は5月の日本プロ選手権、7月の日本ゴルフツアー選手権と“公式戦”で2冠を取り、「日本で上位に入いれば、メジャーやWGC出場などのチャンスが増える」(ホ)と賞金王も視野に入れたシーズンを送っていた。

 そのホが米ツアーQスクール受験のため終盤戦を休むと、QT順位1位の資格で参戦し、8月のサン・クロレラクラシックでツアー初優勝を果たしたY・E・ヤンが、11月のアサヒ緑健で2勝目を挙げて、賞金王も狙える位置に浮上。ヤンは最終的に1億円近くを稼ぎ、先輩のホを抜いて賞金ランク3位で初シード獲得となって04年シーズンを終えている。7月のサトウ食品NST新潟オープンで5年ぶりにツアー優勝したベテランのキム・ジョンドクと合わせて韓国勢は3人で5勝をマークした。

 プロのトーナメントではないが、7月の日本アマチュア選手権では、決勝戦で中学生の伊藤涼太を17歳の韓国人高校生イ・ドンファンが破り優勝し、中嶋常幸が持っていた同大会の最年少優勝記録を塗り替えた。

 日本シリーズ終了後に記者会見に臨んだJGTQ理事長の島田幸作は、「ダレン・クラーク、タイガー・ウッズと最終戦のポール・シーハンの優勝は大差となったが、それ以外はみな紙一重で、日本人選手もいい試合をやっていた。しかし、ファンとしては日本人に勝って欲しいと思っているはず。(外国人も)ツアーの仲間であっても、やはり1番が日本人で2番手が外国人のほうが盛り上がる。エースは年間5、6勝して引っ張ってくれたら、ワールドランク50位以内に入れるし、それを期待していた。来シーズンは、そういう選手に出て欲しい」というが、具体的な方策となると、「フィットネスの施設を充実させる」(島田)ぐらいしかないようだ。

 ブリヂストンオープンにスポット参戦した丸山茂樹が、「もっと米ツアー選手を見習うべきだ」という内容の発言をしていたが、男子ツアーに参戦する全員が、その言葉を真摯に受け止めなければならないだろう。

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