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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/4・11
2005/1/16更新
青木功がゴルフ世界殿堂入り
名実ともに「世界のアオキ」になる
“青木功の世界ゴルフ殿堂入りが決定”というニュースが流れたのは04年4月22日のこと。日本人としては、前年の同時期に樋口久子日本女子プロゴルフ協会会長が、すでに一足先に“殿堂入り”を果たしていたが、日本人男性としては初の快挙となった。

 世界ゴルフ殿堂には、様々なカテゴリーがあり、青木功が選ばれたのは“インターナショナル・バロット”というカテゴリー。今回、殿堂入りした4人はそれぞれ別々のカテゴリーから選ばれている。全米オープンなど米ツアー19勝のトム・カイトは“PGAツアー”のカテゴリーから。カナダ人として初の選出となった女性アマチュアのマーリーネ・スチュワート・ストレイツは60年に及ぶ競技活動が認められ“ベテラン・カテゴリー”から選ばれた。


 アフリカ系米国人として初めてPGAツアーにフル参戦した経歴があるチャーリー・シフォードは“生涯功労”というカテゴリーからの選出だが、前年の樋口久子もこのカテゴリーからの選出だった。

 殿堂入りの選出は世界に数百人いると推定されるジャーナリスト、有識者などの投票人が、リストアップされた候補者の中から複数人(年度によって人数が違う)を選んで投票する仕組み。その投票総数の65パーセントを獲得することが殿堂入りの条件になっている。02年に“インターナショナル”の部門で全英オープン覇者でもあるイギリスのトニー・ジャクリンが66パーセントを得て殿堂入り果たした際、青木の得票は59パーセントで僅かに及ばなかった。

 前回の樋口も、今回の青木も、その65パーセントの壁を越えたということで、世界に認知されたと言っても過言ではない。

 4月22日のPGAツアーコミッショナーのティム・フィンチャム氏による発表を前にして殿堂入りの内定を、チャンビオンズツアー転戦先のジョージア州で聞いた青木は、「驚きと嬉しさが交互だった。翌日まで内緒にしておかなくてはならないのに、友人と朝までベロベロになるまで飲むほどだった」(青木)と歓んだのも、これまで日本国内で“世界のアオキ”と言われてきた業績が世界に認知され、文字通り“世界のアオキ”になったからだろう。

 78年、イングランドで行われたワールドマッチプレーの優勝を皮切りに、83年にはハワイアンオープンで日本人初の米ツアー優勝者になり、89年、オーストラリアで行われたコカコーラクラシックで勝ち、青木は、日、欧、米、豪、世界4大ツアーでの優勝者になった。

 11月15日にフロリダ州セントオーガスティンで行われた殿堂入りのセレモニーに先立って、7月には文部科学省による「スポーツ功労者顕彰」、9月には樋口久子、岡本綾子らとともに外務省から「日米交流150周年記念外務大臣表彰」などを受け、さらには11月1日には首相官邸を訪問して小泉純一郎総理に殿堂入りを報告するというあわただしさだった。

 12月9日に都内のホテルで行われた殿堂入り祝賀パーティには、中山文部科学大臣、ダイエー王貞治監督など各界から1000人もの人々が参加し、青木功の業績を称えた。

 今回、青木、カイト、シフォード、ストレイツの4人を加えて、殿堂に入った人数は101人。現在、殿堂入り候補者リストに載っている日本人は尾崎将司と岡本綾子の2人。05年の発表では日本人が3年連続で選ばれるのかどうか、注目したい。

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