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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/4・11
2005/1/16更新
「藍ちゃん効果」がボールにも表れた?
一般ゴルファーにもスピン系が人気に
「飛び」か「スピン」か。04年の傾向として各社のニューボールもゴルファーの話題のひとつになった。

 04年、最も注目を集めたボールといえば、ブリヂストンスポーツ(BS)のX-01シリーズだろう。製品自体は3年前に売り出された「ユースピン」からのウレタンカバーの進化型で、構造に大きな変化はない。それでも同社の契約プロたちが一斉に使用。また、もともと上級者向けのスピン系のボールにもかかわらず、アベレージゴルファーの間にも瞬く間にシェアを広げていった。「これまでですと、契約プロの中には新しいボールが出ても感覚が合わないからと、以前のボールを使用し続ける選手が必ず何人かいました。ところが今回は全員、このボールを気に入ってくれました」(同社・広報部) しかし、それが一般ゴルファーにもシェアを広げたワケは?

「目を引く斬新なパッケージデザインと、多くの契約プロがキャップにこのボールのクリップをつけてくれたことから人気が高まり、実際に使ってみるとスピン性能がいい割には、飛距離も出た結果だと思います」として、マーケティング戦略と商品力の勝利を強調する。

 それに対してライバルメーカー各社は、「藍ちゃん効果」が凄まじかったと振り返る。そのライバルだが、まずはこれまで同社と国内シェアをともに35%前後で分け合ってきたSRIスポーツは、「ディスタンス系のボールでは、このところエブリオとゼクシオボールが好調で、BSさんのスーパーニューイングと互角になりつつありますが、スピン系ではX-01にやられました」(広報部・藤田英明氏)

 しかし、同社もこの分野でスリクソンのプロトタイプを開発、既に多くのプロが使用しており、加瀬秀樹や古閑美保がこれで優勝を収めている。来年には発売される見通しで、当然、横峯さくらもこれでツアーを戦う。来年は藍ちゃん効果に負けない「さくら効果」が期待される。

 そうした中、今秋キャロウェイが国内の一般ゴルファーに向けて発売したディスタンス系の「E・R・Cボール」が予想外の大ヒットをしている。「発売1カ月で3万ダースと、当社では過去最高の売れ行きです」(広報担当・松尾俊介氏)

 実際、10月の某市場調査でもX-01、スーパーニューイング、エブリオに次ぐ第4位の市場シェアを占めている。

 一方、米ツアーは言うに及ばず、国内男子ツアーでも37.7%のトップシェアを占めるタイトリストだが、04年はツアーだけではなく、一般でも確実にシェアを拡大させたようだ。同社はほぼ2年ごとに新製品を発表しているが、05年は?「アメリカで揺ぎないシェアを確保しており、新製品を投入する必要がない状況。実際、新製品の情報はまだ届いてません」(販売のアクシネットジャパン)

 しかしボールの飛距離性能はルール上厳格な規制があり、開発の余地はそう残されてはいない。にもかかわらず、実際には次々と飛びが進化していることから、R&Aはさらに厳しい規制を真剣に検討しているようだ。

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