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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/4・11
2005/1/16更新
大手外資2社と韓国系が買収合戦
ゴルフ場の再編に拍車がかかった
 04年も外資系の躍進が目立ったゴルフ業界であった。日本における外資の代名詞といえば、ゴールドマン・サックス(以下GS・運営会社アコーディア・ゴルフ)と、ローンスター(同LS・パシフィックゴルフマネージメント)。ここ数年、日本国内における激しい主導権争いを行ってきたが、両者の関係を象徴したのが、04年の日本ゴルフ振興を巡っての争奪戦だ。

 日本ゴルフ振興は、国内28コースを展開する大手専業。RCCと共同で民事再生を申請したのが03年2月のこと。日本上陸以来、RCCとの関係も深いこともあり、当初、LS傘下となると見られていた。ところがスポンサー候補が殺到、会社側の提案は九州・沖縄地区、四国、それ以外の地区の3ブロックに分割し、それぞれにスポンサーをつける、というもの。これに対し最大債権者であるLSが反発。03年11月には会社更生法を申請した。

 ところが明けて04年2月、会社更生手続きの中で更生管財人から発表されたスポンサーは、LSではなく日本で覇権を争うGSだった。これで一件落着と思いきや、しかし7月に入るとGSとのスポンサー契約を解除。今度はLSとモルガンスタンレー証券との共同スポンサーに、パシフィックゴルフマネージメントが運営会社に決定した。再どんでん返しともいうべきもので、300億円だった買収額を一気に500億円まで引き上げたとも噂されている。

 いずれにせよ現時点では、LSの78コースを、85コースのGSが一歩リード。しかしLSは会社更生中の大洋緑化グループ14コースのスポンサーに内定しており、05年早々には再びトップに躍り出る見通しだ(GSは内定1コース)。GS、LS、ともに「5年以内に国内100コース」標榜していた両者の野望は、着々と推し進められている。

 こうした2大巨頭の間で、04年、目立った動きを見せたのが韓国系企業でもあった。背景には韓国内の空前のゴルフブームと、ゴルフ場不足があるようだ。

 韓国企業が日本国内に上陸したのは03年7月のこと。民事再生中の米原CCを買収したのが最初だった。その後、本間ゴルフの韓国内の販売総代理店企業が、本間の持つ阿蘇高森GCを買収。 さらに04年に入ると民事再生中の相武総合開発グループの仙台空港CCなど6コースを韓国企業が買収している。また民事再生から破産に移行した日本ロイヤルクラブ系列3コースも、10月末には韓国企業による新経営が始まった。それに続いて韓国財閥のひとつでもあるハンファグループも民事再生手続き中の長崎空港CCのスポンサーに内定している。

 GS、LSのアメリカ系ほどダイナミックな日本進出ではないものの、韓国系資本もこの2年間で早くも国内10コースを展開する一大勢力となった。

 仙台空港CC、長崎空港CCからもわかるように、韓国系企業にとっての立地条件は、直行便のある空港からのアクセスが最重要課題ともいわれる。韓国人ゴルファーの来日を想定し、また韓国内でも会員募集に踏み切る企業も現れ始めた。 買収ではないが、大分の城島後楽園CCのように韓国内のコースと提携したり、また宮崎CCのように年間に3000人近くの韓国人ゴルファーが来場するといった例もあり、ゴルフにおける日韓の交流が盛んになっていることを実感させた04年でもあった。

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