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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/22
2005/2/17更新
高反発ドライバー規制の動きを受けて
ますます高まる「飛ぶボール」への関心度
 ボールの性能進化は著しい。今年もとくにツアーモデルの分野はブリヂストン、SRIスポーツ、タイトリストの3強がしのぎを削る激戦区になるだろう。

 米ツアーで勝つためにプロV1に負けない飛距離が欲しいという丸山茂樹のリクエストで作られたといわれるブリヂストンスポーツのツアーステージX-01。昨年は、同シリーズのX-01Sを使用する宮里藍の人気も手伝い、プロモデルにもかかわらず幅広い層から指示を得て、ベストセールスを記録した。

 同社から2月19日に発売されるのがX-01Hというハードヒッター向けのモデル。これは想定ヘッドスピードが48m/秒以上という正真正銘のプロモデルで、オフのテストを行っている同社契約プロからも「弾道がX-01より低く、風に関係なく強い球が出る」(伊沢利光)、「アプローチの出球が低く出る」(宮本勝昌)など評価を得ており、男子ではX-01Hに切り替える選手が増えそうだ。「新しい330ディンプルを採用するなどして、ハードヒッターでもスピンを抑える設計になっています。X-01S、X-01、X-01Hのラインナップで幅広いゴルファーに対応できる」(同社広報室/嶋崎平人氏)と盤石の構えだ。

 ツアーモデルではライバルに水を空けられた格好のSRIスポーツが、X-01の牙城を切り崩すべく投入するのはスリクソンZ-UR。このボールは、ウレタンカバーの厚みを現在市販されているボールの中では最小の0.5ミリまで薄くし、その結果、コア層と中間層の容積を14パーセントも拡大することができた。「コアと中間層は、いわばボールのエンジンに相当する部分。容積の拡大は排気量をアップしたのと同じことです。プロがドライバーで打ってもらったら10~15ヤード飛距離が伸びた」(同社経営企画部広報担当/藤田英明氏)という自信作だ。すでに同社では、昨年9月から契約選手にプロトタイプを供給しており、ほとんどの選手がシーズン中にもかかわらずニューボールへ切り替えたというほどだから、飛距離のアドバンテージは相当のものに違いない。また、このプロトタイプを使って古閑美保が樋口久子IDC大塚家具レディスで、横峯さくらが新人戦・加賀電子カップでともに優勝を飾っている。とくに注目度の高い横峯さくらに寄せる関係者の期待は大きく、「藍ちゃん効果」ならぬ「さくら効果」が見られるかどうか。

 また、ブリヂストンスポーツ、SRIスポーツの両社が注目しているのが、日米両ツアーで高い使用率と勝率を誇るタイトリスト、プロV1の動向だ。こちらのプロトタイプも米ツアーではすでに昨シーズンから供給されており、契約選手のほぼすべてがニューボールへの切り替えを済ませている。ニュー・プロV1、プロV1Xは、2月下旬に全世界同時発表、3月中旬発売というスケジュールが固められつつあり、間もなく一般ゴルファーの前に全貌を現す。関係者の口が堅いが、従来モデルよりも10ヤードから20ヤードのアドバンテージを持っているという噂が本当ならば、国内メーカーにとっては大きな脅威となるだろう。

 一方、プレミアムゾーンといわれる高価格帯でも国内2大メーカーのシェア争いは熾烈を極めそうだ。単体で売り上げNo1の座を占めるスーパーニューイングに対抗するべく、SRIスポーツが送り出すのがニュー・ゼクシオだ。このボールの売り物は初速と加速。ナノテクノロジーを用いた高反発コアにより高い初速が得られると同時に、空気抵抗を減らしたディンプルデザインにより最高到達点からランディングにかけてボールが加速して伸びるというものだ。

 かたや、迎え撃つ格好のスーパーニューイングも「ゼクシオやエブリオに負けないよう、てこ入れ策を用意しているので楽しみにしていてください」(前出/嶋崎氏)とニューモデルの登場が間近な様子。

 昨今の大幅な飛距離の伸びは、実はクラブよりもボールに因るところが大きいともいわれており、さらに2006年からJGA主催競技での高反発ドライバー締め出しを受けて、競技志向の上級者を中心に飛ぶボールへの期待はますます高まる気配だ。

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