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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/1
2005/2/23更新
昨年まで3人だったナビスコ選手権の出場枠
韓国パワーの煽りを受け北田瑠衣に招待なし
 賞金ランク3位の北田瑠衣がメジャー初戦のナビスコ・クラフト選手権に出られないのはなぜ? ここ何年かの間は、日本ツアー前年度賞金ランク3位までの選手に招待状が届いていたのだが、今年はこれが変更となり、1位の不動裕理と2位の宮里藍だけが招待されることになった。その裏側を探ってみると、米女子ツアーで活躍著しい韓国の存在がはっきりと見えてきた。

 例年、メジャー第1戦として親しまれている同大会は、今年もカリフォルニア州ランチョミラージュのミッションヒルズCCで3月24日に開幕する。


米ツアー志向の宮里藍がメジャー第1戦に挑む
 大会ホームページから閲覧できる今年の出場資格を調べてみると、確かに日本、欧州、韓国の各ツアーから、それぞれ賞金ランク上位2名という項がある。

 日本女子プロ協会に詳細を聞いてみると、意外なドタバタ劇が浮き彫りにされた。

「例年、FAXで3名に届く招待状がなかなか来ない。ホームページを見ても3人になっていたし、不思議に思って米国に問い合わせたところ、今年は2人ということが判明した。ホームページが現在のもの突然変更になったのは、その後のことなんです」(日本女子プロゴルフ協会事務局)。

 つまり、問い合わせてみて初めて、3人ではなく2人に減ったということが判明したということだ。

 米女子ツアー側にこの出場資格変更についての質問をぶつけてみた。すると、

「出場者の限られた大会の出場資格については、毎年、再考されている。クラフト・ナビスコ選手権に関しては、大会側とLPGAプレーヤー・エグゼグティブ・コミッティが、これまで招待したことのない韓国ツアーからの招待をするため話し合った結果、現在のものに決まった。海外ツアーからの招待枠6つを、それぞれ同じにしたために、欧州、日本、韓国がそれぞれ2スポットという形になった」(コニー・ウィルソン広報部長)

 と、韓国ツアー枠をつくるために、日本、欧州からの枠を減らしたことを明言した。

 米女子ツアーにとって、以前、日本は大切なパートナーだった。岡本綾子が賞金女王になる(87年)などして活躍したころには、マツダを初めとした企業がこぞって大会スポンサーとなり、日本でも試合を開催。選手も小林浩美、平瀬真由美、福嶋晃子らが続いたことでその流れはしばらくの間続いていた。

 ところが、現在では韓国がこのポジションに取って代わっているのが現状だ。

 昨年の賞金ランキングでも、賞金ランク30位までにタイ系のアリー・ソン(28位)を除いても7人の韓国選手が名を連ねており、その中でもトップの2位にいるグレース・パークは、クラフト・ナビスコ選手権のディフェンディング・チャンピオンだ。

 これに対して日本はといえば、東尾理子の91位が最高というのが実情。

 今季のスケジュールを見ても、韓国企業の冠スポンサーが3試合なのに対して日本は2試合しかない。もっとも、前述のような状態では、日本企業にとってうまみは少なく、スポンサーが減るのも無理もない。

 これだけ見ても、毎年、強豪選手たちがどんどんやってきて活躍し、同時にスポンサーも集められる韓国に対して米女子ツアーが興味を示すのは当然のことだろう。

 昨年から今年にかけて、宮里藍や横峯さくらの活躍で、国内女子ツアーはかつてないほどの人気を示したが、世界の中でのポジションはお寒い限り。米ツアーがすべてではないが、現状で世界一のレベルを誇っていることは間違いないだけに、そこでの認知度は考えている以上に低い。

 宮里や横峯が米ツアー志向を示しているのが救いだが、韓国に大きく水を開けられている現状を変えるためには、よほどの活躍がないとすぐには難しそうだ。

 いまのままの状態が続くと、韓国勢が今後招待枠を増やし、日本人選手は2枠を保つのがやっと、ということになるかもしれない。

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