ゴルフファンが男子プロに求めているのは強さと礼儀だった!? 日本の男子プロゴルファーをとりまとめる日本プロゴルフ協会(PGA・オブ・ジャパン)が、ファンを対象に行ったアンケートが集計され、ちょっと気になる結果が出た。
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賞金王自ら男子ツアーを盛り上げて欲しい
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ツアープロの大半(QTのみでツアー出場権を獲得しPGA会員でない者も一部いる)と、多くのレッスンプロを抱える同団体が行ったアンケートは、回答者のゴルフ歴や現状などの基本的な質問に続いて、ズバリ「プロゴルファーに何を期待(求め)しますか?」という核心に触れる質問をぶつけている。
回答は選択式で1)強さ、2)やさしさ、3)楽しさ、4)レッスンの上手さ、5)かっこ良さ、6)礼儀、7)交流、8)その他の8項目で、複数を選べる方式。
今回集計された235の回答のうち、ファンの声が多く、トップの票を集めたのは、何と「強さ」と「礼儀」の2項目。64票ずつという結果が出た。
次いで楽しさ(43票)レッスン上手(34票)かっこ良さ(23票)交流(20票)やさしさ(10票)の順となっている。
アンケートは2月末に東京ビッグサイトで行われたゴルフフェア会場に設置されたPGAブースを訪れたファンによって回答されたもので、記名式。要するに、会場を訪れた上で、アンケートに応えてくれているのだから、熱心なファンの声ということが言えそうだ。
プロなので強さが求められるのは当然だが、礼儀が求められるという実態については、考えさせられるものがある。「プロへの要望」ということから言えば、現実がそうでないことの裏返し。ないものねだりがファンの回答そのものになったと見ることもできるだろう。
今回のアンケートは男子ツアーに限定したものではなく、プロゴルファー一般に対するものだが、ゴルフファンにとっては同じこと。回答する際にまず頭に浮かぶのは、名前と顔を知っているプロ、身近のレッスンプロを除けば、大半はテレビや試合会場で見かけるツアープロをイメージしての回答だろう。
応援を受けた時や挨拶された時、プレー中のマナーやサインを求められた時の対応など、トーナメント会場でのファンとの接触、またはレッスンの際に伝わる丁寧さや、言葉遣い、相手への気遣い等々……。
それらを評して、ファンがハッキリと答えを突きつけているような気がしてならない。
米ツアーなどでの選手の気さくさと比べても、やはり日本のそれは以前より良くなったとはいっても、まだまだだろう。
昨年以来、女子プロ人気に押されて、とんと影が薄くなってしまった日本の男子プロたちは、熱心なファン達が突きつけている現実を自覚しているのだろうか。
取材をしていく過程で、関係者からは、やはり男子プロの礼儀については厳しい声が聞かれ「それがプロアマなどのニーズが少ない理由」と一刀両断にされたこともある。
アンケートで浮き彫りにされたファンの声、そしてこれまでにも噴出していた関係者の意見を今年こそ、男子プロ達も耳を傾けて欲しい。
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