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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/19号
2005/7/14更新
大型ヘッドに合う、方向性が良い
4軸シャフトが男女ツアーで流行中

「自分のドライバーは他の選手より飛んでいない」
一流といわれるプロでも「隣りの芝生が青く見える」ことはあるようだ。そんな不満を解消する最良の手立てがシャフト交換だ。

 メーカーとの契約により、たとえ同じメーカーのクラブでも自由に使えないというケースもあるが、シャフトだけは自分の気に入ったものを使えるため、少しでもアドバンテージを得ようとありとあらゆるシャフトを試す選手は少なくない。

 三菱レイヨンのディアマナやグラファイトデザインのツアーADの陰に隠れてはいるが、そんなプロの世界で、じわじわと愛用者を増やしつつあるのが、4軸シャフトだ。

 ざっと数えてみても、片山晋呉、ジャンボ尾崎、尾崎建夫、鈴木亨、桑原克典、I・J・ジャン、Y・E・ヤン、女子でも、藤井かすみ、藤野オリエ、川崎充津子、木村敏美、高橋美保子、馬場ゆかり、大場美智恵、高又順らが試合で4軸シャフトを使用し、それなりの結果も残している。

 以前は毎試合のようにシャフトを変えていた片山晋呉だが、昨年の日本オープンから本間ゴルフの4軸シャフト、アーマックを使い始めてからは、コンスタントに使いつづけている。

 そもそも片山がアーマックを試したのは、日本オープンの前週のジョージア東海クラシックで、キム・ジョンダクと同組になったことがきっかけ。細身で飛ばないはずのキム選手がアーマックで飛ばしているのを目の当たりにしたためだ。

「春先から使えばよかった」という片山が使用しているのは専用設計のプロトタイプだが、これまでもショートウッドを入れたり、道具に関しては研究熱心で影響力が大きいだけに、今後、ツアーでアーマックの使用者が増える可能性は大きい。

 また、今年の中日クラウンズでは、ともに5回の優勝歴を数え、クラウンズ男の異名をとったジャンボ尾崎と青木功が奇しくもマミヤオーピーのアクシブを携えて同組でラウンドした。

 ジャンボの影響を受けた星野英正は、当初ジャンボとまったく同じプロタイプを選び、その後、自分用にボールのつかまりをよく調整したタイプをオーダーした。

「年齢的にいってもここ数年が賞金王の最後のチャンス」と意気込む鈴木亨は、これまでどちらかといえば一発の飛びでシャフトを選んできたというが、より安定した飛びを求めてミズノの4軸シャフトを選んだ。

 「飛ぶシャフトは曲がるものとあきらめていましたが、そうじゃなかった」(鈴木亨)

 4軸シャフトをテストしたプロの中には、飛びは今ひとつという声もなくはないが、方向性が改善されれば結果的にコンスタントな飛距離が得られる。

 プロがシャフトを選ぶ第一の理由は飛びだが、4軸シャフトの場合は「プラスアルファ」の性能が期待できる。

 ミズノの4軸シャフトにJPXのヘッドを組み合わせて使う藤井かすみは、「ねっとりした感触で弾いてくれて飛びます。トルクが多くないので曲がりも少ない」と方向性のよさを評価する。

 縦、横、斜め2方向の4方向にカーボン繊維が組み合わされているため、曲がり、ねじれ、つぶれからの復元力が強いのが4軸シャフトの最大の特徴だが、プロでも400ミリリットルを超える大型ヘッドが当たり前となったことで、4軸シャフトのメリットを感じやすくなったことも使用者が増えている要因だろう。

 また、繊細なプロの感覚に合わせて設計できる自由度の高さも4軸シャフトならではといえる。その構造上、剛性の高い4軸カーボンは一般的な2軸のカーボンシートに比べて剛性を落とさず軽量に作ることができる。

 したがって、同じ重量でフレックスやキックポイントを変えるといった設計も可能なため、「ここをもう少しこうしてほしい」という細かい容貌にも応えやすいのも人気の理由だ。

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