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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/13号
2005/9/7更新
ラウンド後40分でネオン街に直行できる
つくばエクスプレス開通を喜ぶ地元ゴルフ場

 東京・秋葉原~茨城・つくば間の58キロ余間を最短の快速電車なら45分で結ぶ「つくばエクスプレス」(TX)が先週24日に開業した。一般には都心と研究学園都市を直結し、首都圏北東部の沿線地域の開発を加速させる交通手段として期待されているが、周辺のゴルフ場利用客にとっても大変にありがたい路線となったようだ。

 このTX開業で最も恩恵を受けたのは、茨城県伊奈町にある取手国際ゴルフ場、筑波CC、常陽CC、茨城GCの4ゴルフ場。いずれも昭和30年代にオープンした歴史のある人気コースだが、鉄道利用客にとってはこれまで不便なロケーションにあった。

 最寄り駅は常磐線の取手駅で、コースまではタクシーで20~30分。また、4コース共同でチャーターバスを運行していたが、朝2便で、終着のコースまでは40分もかかった。

 それがTX開業により、最寄りの「みらい平」駅から、いずれも5~10分圏内。そして、その「みらい平」は秋葉原から区間快速で40分。つまり、都心から1時間足らずでティアップできるという、交通至便なゴルフ場に変身したのだ。

 4コースの利用者にとっては「クラブバス」ならぬ、「クラブ電車」といえる存在か?

 TX開業の日、4コースに同電車利用客の数を尋ねると、最も多かったのは「正確ではありませんが、70~80名はいらしたかと思います」という答えが帰ってきた取手国際G。なんでも開業を記念して、会員主催によるコンペを開催。参加者の多くが記念にTX利用で来場したからだ。

 そして、このコンペだが、当然のことながら、ホールアウトは飲酒運転の心配がないからとパーティを挙行、大いに盛り上がっていたそうだ。

 ところで、同コースでは、クラブバスを運行しない代りにみらい平駅~コース間の往復をタクシー利用で送迎している(所要時間約8分)。恐らく、全国で唯一のサービスであろう。

 朝の時間帯はゴルフ場の職員2人が駅前で出迎え、利用者をタクシー乗り場に案内。3~4人に相乗りしてもらい、タクシー代はゴルフ場が負担。帰りも、帰宅時間帯の電車発車時刻にあわせてタクシーを呼び、相乗りで駅まで送り届けている。

 クラブバスと違って発車を待たされないので、とても好評のようだ。なお、朝の駅前への職員派遣は、当初の混乱を避けるための処置として、1カ月間ほどを予定。

 一方、常陽CCと茨城GCは共同で送迎バスを運行している(筑波GCは単独で運行。所要時間約10分)。同駅から茨城GC、常陽CCの順に止まり、所要時間はそれぞれ5分と10分程度だ。

 駅からたった5分。まるで駅前ゴルフ場のようになった茨城GCだが、TX開業日には約20人の電車利用客がいた。

「もちろん皆さん、とても便利で快適だと喜んでおられました。なんでも、車内が広いうえに、カーブが少なく、またレールの継ぎ目が少ないので(ロングレール)、揺れがなくとても静かで快適なんだそうです」(倉持治支配人)

 倉持支配人によれば、まだまだTXと最寄り駅の存在を知らないメンバーも多いそうだが、今後は案外早くTX利用者が増えるのではないかと見ている。とりわけ年配のメンバーには歓迎されるのではと、(各ゴルフ場とも)予想している。

 個人会員が2200人以上いる取手国際G(36ホール)では、1000人もの置きクラブがあるそうだ。ならば、手ぶらの電車利用ゴルファーが増えるというのも、もっともな見通しである。

 もうひとつ、TX開業によるアクセス向上を利用し、一日を目いっぱい楽しむゴルファーたちがいた。

「コンペのパーティが終わった後、これから浅草に繰り出して2次会だ、と盛り上がるお客様もいました」と某ゴルフ場。ちなみに、同駅から浅草までわずか36分。一休みする間もなくネオン街である。「都心で2次会」はうらやましいが、身体にはお気をつけて!

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