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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/4号
2005/9/28更新
女子の米欧対抗戦「ソルハイム杯」で証明
強豪デービースに圧勝したクリーマーの実力

 日本では、宮里藍と横峯さくらが日本女子プロ選手権で女王・不動裕理に逆転負けしてしまったが、アメリカでは、若手プレーヤーが大活躍。世代交代を印象づけている。

 もちろん、先のソルハイムカップのことだ。この試合は2年に1度、アメリカチームとヨーロッパチームが戦うライダーカップの女子プロ版で、9回目を迎える今年はインディアナ州のクルックド・スティクGCで開催された。

 ライダーカップ同様に、こうした対抗戦となると非常に盛り上がるアメリカで、女子プロゴルフでは、もっとも注目されている試合といえる。

 これまで、アメリカチームは5勝3敗。しかし、前回の試合では17.5ポイント対10.5ポイントとヨーロッパチームが圧勝しているだけにリベンジが期待されていた。

 そして、ポーラ・クリーマーを代表とするソルハイムカップの新人たちが大活躍してカップを奪還したために、大きな注目を集めることになったのだ。

「試合のはじめのことは、誰も覚えていないが、どう終わったかは皆が覚えているもの」とクリーマーが語るように、9日に始まった試合は、初日はヨーロッパチームがリードしたが、土曜日にアメリカチームがわずかに逆転。

 11日の最終日の個人戦に勝敗の行方がかかったのだが、ここで、19歳と大会最年少のクリーマーが、ソルハイムカップ最多出場のローラ・デービースを7対5という大差で破り、アメリカチームに勢いをつけたのだ。

「私の目標は、この試合に出場することだった。しかも、ヨーロッパチームのトッププレーヤーの一人であるローラと戦うことが出来て、私にとってはすごい経験だった。いいプレーができて、こんなに嬉しいことはない」とクリーマーは語った。

 しかしこのクリーマーに刺激されるように、この大会では新人である21歳のクリスティーナ・キムと22歳のナタリー・ガルビスも個人戦に勝って、アメリカチームを優勝に導いたのだ。

 ある意味では、前回アメリカチームが敗れたのは、プレーヤー達の高齢化が原因で、チームに勢いがなくなっていたという指摘もあった。

 昨年までの女子ツアーでは、A・ソレンスタムを中心とするスウェーデン勢や韓国勢の活躍ばかりが目立ち、アメリカ人プレーヤーで気を吐いているのが、今回のソルハイムカップにも出場しているジュディ・インクスターやメグ・マローン、ロージー・ジョーンズといったベテラン勢ばかりだった。

 それが、全試合に出場して3勝1敗1分という好成績を収めたクリーマーなどの出現で、ベテラン達も活気づき、試合の流れが変わってしまったわけだ。

 アニカ・ソレンスタムは「2年後の試合が楽しみ。今度勝ちたい」と語るが、次回、ソレンスタムの地元のスウェーデンで開催される2年後の試合には、モーガン・プレッセルの出場も望めるだろう。

 さらに4年後にはミッシェル・ウィなどの注目のジュニアプレーヤー達もプロ入りしていることから、アメリカチームの将来は有望。

 強いアメリカの復活が叫ばれている。そんなこともあって、アメリカでは、今年の大会は、より大きな話題となっている。

 しかし、考えてみれば、そんな世代交代をするアメリカのLPGAのプロテストに、宮里藍は今秋挑戦をする。

 若い宮里と同世代のライバルが数多くいる中で、それが宮里にとって良いことなのか、不運なのかは、来年に答えが出るのだろう。

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