アーマックの本間ゴルフに続いて、ダイワ精工が新規参入を目指すなど、さらに熱くなりそうな2006年のシャフト市場。大手シャフト専業メーカーもそれぞれビッグサプライズを準備している。
まず、10月末にツアーADI-65タイプⅡを発売するのはグラファイトデザイン。ヘッドの大型化に対応して、一世を風靡したI-65をさらにつかまり良くしたモデルだ。
ツアーでプロモーションを行い、プロに評価されたものを市販するのが同社のスタイルだが、今シーズンこのシャフトS・K・ホが2勝を挙げ、細川和彦も復活優勝を遂げるなど性能面ではお墨付きといっていい。
また、人気のMシリーズには50グラム台のM-55が追加され、アベレージゴルファーでも使えるシャフトとして底辺拡大が図られる。
そしていよいよ、現在男子ツアーで使用プロが急増中のブルーのプロトタイプが、ツアーAD PTシリーズとして来年1月に発売される。
50グラム台前半のPT-5から80グラム台のPT-8までの4タイプが当初から一般ゴルファーまで対応。
また、「従来のツアーADがプロのスウィングに合わせて造りこまれていたのに対し、よりフィッテングの幅が広がっている」(グラファイトデザイン営業部長・大本裕二氏)のもこれまでの同社にないコンセプトとして注目される。
「球がフェースに乗っている感覚があり、コントロールしやすい」というのが30名を超えるユーザーに共通の評価で、深堀圭一郎が優勝するなど、早くも結果を出しており、さらに追い風が吹けば、WやMを超えるヒット商品になる可能性が大きい。
アクシブが来年4月に丸2年を迎えるマミヤ・オーピーからも新ブランドが登場する。
「市場で評価されているシャフトの長所をアピールできる」(マミヤ・オーピー国内スポーツ事業開発化・斉藤聡氏)もの。
すでにジャンボ尾崎や尾崎健夫が実践投入しており、「球がつかまりきらなかったときにも前に伸びてくれる。以前のシャフトには戻れない」と両プロが高く評価している。
当初予定されているラインナップは、50グラムから80グラム台の4重量帯にフレックスが各5種類程度で、価格帯的にも現行アクシブの上位にランク付けされることになる。
フィットオンブランドをゼットコムに一新し、昨年、新ブランドのランバックスを立ち上げたフジクラは、10年目を迎えたスピーダーシリーズのてこ入れを行う考えだ。
8月に限定モデルとして発売された555の一般モデル(来年1月発売予定)がその方向性を示唆している。
「間口の広いものはランバックスで。スピーダーはあくまでもスピーダーらしいものを作っていきたい。555の特徴は、一気に来る速さではなく、なめらかな切り返しで、しなり戻りを感じられる速さ」(藤倉ゴム用品事業部・三好紀康氏)
飛距離という絶対性能に特化しながらも、感覚性能も重視したのが、555といえそうだ。早くも666、777など兄弟モデルの噂が飛び交うなど次世代スピーダーへの市場の期待は大きい。
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