> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/18号
2005/10/12更新
ゴルフの「熱中度」は女性が男性を上回る
ライフスタイル調査が示すレディスの潜在力

 「レジャー白書2005」でも、経産省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(7月分)でも、ゴルフ練習場には底打ちのデータが見られる反面、ゴルフ場は依然低迷から抜け出せずにいる。そうしたなか、ゴルフ場景気の反転を予感させる調査が先日発表された。

ゴルフに夢中

 ブリヂストンスポーツ(BS)は、89年から隔年でゴルファーを対象に「現代ゴルファーのライフスタイル調査」というアンケート調査を行っている。

 今回は今年6~7月にインターネットで実施したもので、1068人(男性632人、女性436人)の有効回答が得られた。

 それによれば、年間プレー回数では、20代男性が前回03年比5.9回減の15.3回と減少したものの、全体では23.2回(前回21.6回)でプレー回数を増やしている。

 そして、その20代男性も「熱中度」の質問には、86.4パーセントが熱中度を増している、と回答。時間の余裕があれば、ラウンドを希望していることがうかがえる。

「熱中度」とは、どのくらい熱中しているかの問いに「のめり込んでいる」と「面白くなってきている」と回答した人の合計だ。

 この「熱中度」で注目されるのが、男性の各年代が20代=86.4、30代=80.5、40代=76.9、50代=81.7、60代=78.5と、30代以降は80パーセント前後の割合なのに対し、女性は20代=89.6、30代=89.1、40代=82.5、50代=85.6、60代=75.0と、60代を除き男性より熱中度を増していることだ。

 実際、「2~3年前と比較しての年間プレー回数の増減」との問いには、男性は全体にやや減らす一方で、女性は「増えている」と答えた人の割合が、半分近い47.6パーセントもあった。

 さらに、今回初めて実施した「ゴルフへの興味がある人(自分の周辺)の増減」という設問では、「増えている」と答えた人の割合は男性が28.5パーセントなのに対し、女性は46.7パーセントにのぼる。

 なかでも20代女性は66.7パーセント、つまり3人中2人のゴルファーが、最近は自分の周辺でゴルフが話題になったり、ゴルフを始める人が現れたと感じているという。

 女性がゴルフ場に活気をもたらしそうな気配が濃厚なのだ。

「女性が市場の牽引役になることが期待されていますし、その手応えを感じています。当社の女性専用設計クラブ、CLシリーズの売り上げは、03年が前年比で2倍以上、以降04年、そして今年も2ケタの伸びで推移しています」(BS広報室)

 また、ゴルフ場運営コンサルタントの菊地英樹氏は、

「ゴルフ場が料金を下げたり、予約制限を緩めるなどで集客を図った結果、多くのゴルフ場で女性客の割合が増加しました。ある程度増えれば、大切な客層になります。それで現在は、その女性客に喜ばれる工夫を真剣に考え始めたところです」と現状を語る。

 それで、新たにレディスティを増設したり、食事のメニューや化粧室・浴室の備品を変える、あるいは女性向けのオープンコンペなど新しい企画を設けるコースが増えているという。「以前よくあったシニア&レディスコンペでは、女性には喜ばれませんからね」(菊地氏)

 どうやら「オヤジゴルファー」と一緒のコンペは、敬遠されるらしい。

 もうひとつ、興味深かったのが、「回りやすいプレースタイル」調査。なんと、「キャディなし乗用カート」の支持層が全体の52.6パーセント(前回は32.9パーセント)で過半数にのぼっているのだ。

 ちなみに、「キャディ付き乗用カート」は29.9パーセントで、乗用カート愛好者の合計は82.5パーセント。なかでも、20代女性は81.3パーセントが「キャディなし乗用カート」派。

 驚きの結果だが、菊地氏によれば「若い世代には、乗用カートのセルフでしかプレーしたことのないゴルファーがもう少なくないんです」。それでゴルフを十分にエンジョイしているのだから、キャディの必要性を感じないというのだ。

 ゴルフ場が再度活気を取り戻したとき、そこには従来とはまったく異なる風景が広がっていそうだ。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です