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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/6号
2005/11/23更新
パク・セリやデュバルはどうしちゃったの?
米男女ツアー、スランプ気味の一流プロたち

 先週のADTチャンピオンシップで米LPGAの最終戦が終わり、これで男子・女子ともに今シーズンの公式戦がすべて終了した。来年のシード争いも確定したが、意外なプレーヤーたちがスランプに喘いでいることが、あらためて分かった。


パク・セリはいま何処

 女子のシードでは、日本の東尾理子が7万2756ドルの獲得賞金でランキング96位(女子ツアーのシードは90位まで)

 このため東尾は再度Qスクールを受け直さなければならなくなりそうだが、驚くべきはこの下にあのパク・セリがいることだ。

 パク・セリの場合は2002年の全米女子プロの優勝や、03年の3勝などで08年までのシード権を確保しているのだが、今年の獲得賞金はわずか6万2628ドルでランキング102位。

 7月中旬以来、参戦が予定されていた全英女子オープンなど多くの試合の出場を棄権し、そもそも試合に出ていないのだ。

 本人に言わせると
「自分の最大の目標は、ゴルフ殿堂入りすることだった。昨年、殿堂入りの資格を手にして以来、自分の時間が持てないことで悩んでいる。殿堂入りするためにこの7年間、自分自身にプレッシャーをかけてきたが、今は自分の時間を持ちたい」
 と今年5月のミケロブ・ウルトラオープンで語っていた。

 これまで年間365日はゴルフをしてきたプロ生活に疲れて、バーンアウトしてしまった、とも受け止められている。

 あるいは、現在28歳になり、女性として自分の時間を持ち、人生を見つめ直そうという気になっているのかもしれない。それが7月中旬以降、試合に出ていない最大の理由といえるだろう。

 しかし、スランプという点では、完全にどうにもならなくなっているのが、男子のデビッド・デュバルだ。今年は、なんと20試合に参戦して予選通過したのは、テキサスオープン60位タイ1回だけ。

 年間の獲得賞金は7700ドル足らずで、日本円にして90万円にも満たない額だ。そのため賞金ランキングは260位。

 2001年の全英オープンの優勝で、シード権は来年まであるのだが、試合に出ていなくてこの成績ならともかく、ほとんどフル出場してこの成績では、来年限りで引退、ということも考えられなくはない。

「彼のスウィングやショットは、成績や結果に出ているほど悪くない」とデュバルについて語っていたのは、マーク・オメーラだが、パク・セリ同様、デュバルも戦意喪失といったところなのだろうか?

 そのオメーラも、今年はわずか19万ドル強しか稼ぐことが出来ず、賞金ランキング198位。98年の全英優勝による5年シードも切れて、来年は出場試合数が限られることになりそうだ。

 デュバルもオメーラもそうだが、全英オープンの優勝者では、03年のベン・カーチスも昨年のトッド・ハミルトンも、今年は不調だったといえるだろう。

 メジャー優勝の5年シードで来年の出場権には問題はないが、カーチスは獲得賞金59万8145ドルでランキング129位、ハミルトンは約56万ドルの賞金で、ランキング134位となっている。

 他にメジャー優勝者ということでは、03年の全米プロ優勝者ショーン・ミケールはランキング145位、2度の全米オープンを制したリー・ジャンセンは155位。オメーラを含め、カーチス、ハミルトン、ミケール、ジャンセンの5名は、非力とはいえないにしても、飛ばし屋のカテゴリーには含まれないプレーヤーといえる。

 トーナメントの開催コースのヤーデージが年々伸びる中で、メジャーに優勝できる実力を持つ名手たちですら、飛距離がなくてはツアーのコースに歯が立たなくなっているということかもしれない。

 そうした意味では、日本の丸山茂樹(賞金ランキング32位)、田中秀道(117位)、今田竜二(121位)の3人はしっかり来年のシードをものにして、小柄ながら頑張っている。

 来年、宮里藍も米女子ツアーに挑戦することになるだろうが、体力差のハンディを跳ね除けて、頑張ってもらいたいものだ。

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