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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/3号
2006/12/21更新
「シニアプロは安定性、男子プロは弾道へのこだわり
女子プロは市販品もOK」有名選手たちのクラブ観

 クラブ選びの参考にできるのは、男子プロか、女子プロか、それともシニアプロか。日立3ツアーズ選手権に出場した各ツアーランキング上位選手のトレンドを比較してみた。

 この大会では女子プロの健闘が光った。同じような距離の第2打を2番手も大きいクラブでピンにつけたり、女子ツアーより速く仕上げられたグリーンにも即座に対応するなど、慣れないコースに高い適応力を見せた。

 このことは道具にもあてはまる。女子プロには市販品そのままのクラブを使う選手も多く、その代表格が不動裕理と横峯さくらだ。

 不動は今シーズンから新たにプロギアと契約したが、エスヤード時代と同じようにドライバー(T3、当初はデュオブルー)、アイアン(TR-X915CR)ともメーカー純正シャフトを組み合わせている。

 また、市販のゼクシオをテストして「ほかを打ち比べなくても一発で気に入りました」というのは横峯だ。

 また、今年はアイアンの軽量スチールシャフトが女子ツアーからブレイクした。

「スチールに換えてからピンに絡むショットが多くなった」(宮里藍=ライフル90)
「ショートアイアンは自分の手のようにコントロールできる」(大山志保=NS850)
「飛びすぎがなくなった」(横峯=NS890)

 反対に男子には、こだわりの強い選手が多い。契約メーカーを変えてもシャフトだけはスピーダー661を使い続けているのは谷口徹。アイアンでは、キャロウェイオリジナルのメンフィス10に近いフィーリングのシャフトが見つからずフィッティングに時間を費やした。

 今野康晴も05年シーズン、ドライバーをタイトリスト983Kから905Tに替えたがシャフトはグラファイトデザイン・パープルアイスのままだ。

 また、深堀圭一郎はナイキのニュードライバー・サスクワッチとグラファイトデザインのPT-7のコンビネーションでANAオープンを制したにもかかわらず、シーズン後半にはシャフトを使い慣れたM-75に戻している。

 飛距離よりも理想の弾道にこだわるのが男子プロといえるだろう。

 シニアといえばこだわりの人というイメージがあるが、意外にも道具に関しては柔軟だ。 クラブには人一倍うるさい青木功が、今シーズンからテーラーメイドの市販モデル(r7HT、Vスチール、ラックLT)を使っているのを筆頭に、友利勝良(ブリヂストンX-ドライブ435)、三好隆(スリクソン505シリーズ)も最新モデルを使う。

 また、シャフトは今年リシャフト市場で一番の話題となったディアマナ(室田淳、三好)、4軸カーボンのアクシブ(青木)、アーマック(友利)と4人とも大型ヘッド対応の最新モデルをチョイスしている。

「シニアになってから安定性を求めるようになりました。若い頃の方がしゃかりきになって飛ばそうとしていました」(三好)

 一発の飛距離よりも平均飛距離をとる発想は、各社がSLE対応の2006年モデルで打ち出す共通のテーマでもあり、シニアプロはルール適合時代のトレンドを先取りしていた。

 また、中・長尺パターもシニアのトレンド。今大会では青木を除く3選手が中・長尺パターをバッグに入れていた。

「イップスで悩んでいた僕が、いきなり平均パット数1位、あまりの変身ぶりに周りも自分も驚いています」と話すのは、今シーズンからDFX2ボールロングに替えて3勝を挙げた三好だ。

 同様にホワイトホット2ボールミッドを手にした友利もシニア初優勝をマークするなど、中・長尺パター(2ボール)は全8試合中5試合で勝利をもたらし、シニアプロの間では「優勝請負パター」と称されている。

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