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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/31号
2006/1/19更新
防寒肌着は昨年の3倍増、ニット帽も好調
予想外の厳冬で防寒ウェアが売れている

 全国的に記録的な低温と積雪を記録したこの冬、ゴルフ場が年末年始のかきいれどきにクローズを余儀なくされたのを尻目に、冬物のゴルフウェアやアクセサリーは大好調。同じゴルフ業界でも明暗を分けている。


完全防寒でゴルフしよう

 年末に2回の大雪に見舞われた東海地方のゴルフ場はとくに深刻だ。

「この時期の積雪は珍しく、例年より1ヵ月は早い。除雪作業を進めているがオープンできるのは今月末くらいになりそう。近隣のゴルフ場もほぼ全滅」という岐阜県の関ヶ原CCでは、昨年の12月13日から1ヵ月以上もクローズしており、いまもコース内に積雪がある。

「岐阜県のほとんどのコースが1ヵ月近く休場しています。雪の比較的少ない愛知県でも数日間はクローズしているところが多い。休場期間中も経費はかかる上、除雪費用もかさむのでゴルフ場にとってはダブルパンチ」と語るのは中部地区のゴルフ事情に詳しい経済誌記者の山田陸海氏だ。

 一方、多くのゴルフ場がクローズしているにも関わらず、名古屋市内の百貨店などでは昨年中に品切れが出るほど防寒ゴルフウェアが売れている。松坂屋本店ゴルフ売場では、

「風を通さないナイロン製のアウターやパンツが好調です。セーター類や肌着も欠品になっています。11月末の週末だけで2万5千円する防寒ジャケットが50枚も売れました。また、ミズノの防寒肌着ブレスサーモは1日で100万円売り上げた日もあります。12月の売り上げは対前年比で112パーセント」(ゴルフ用品仕入担当/渡辺智邦氏)とほくほくだ。

 防寒ウェアの売れ行きは名古屋に限らず全国的に好調だ。ミズノ直営のエスポート(東京・神田)では、12月の冬物衣料全体の売り上げが対前年比300パーセントと驚異的な伸びを示した。

 中心となっているのは発熱素材を売り物にするブレスサーモ。いくら寒いとはいえ、厚手のセーターやジャケットを重ね着すればスウィングの妨げになる。

 おまけにゴルフウェアにしろ街着にしろ「ゆるピタ」ファッションが最近の流行となっており、ぶくぶくに着ぶくれた人は見かけなくなった。そこでブレスサーモのように薄くても温かい高機能肌着に注目が集まっているようだ。

 デサントでも、アンダーウェア類が10パーセント以上伸びているほか、冬物ウェア全般が好調だ。看板ブランドのマンシングウェアでは、アウター、セーター、パンツなど12月は軒並み対前年比115~116パーセントと大幅な伸びを見せているが、とくに動きがいいのは防寒アクセサリーだ。

 ニットキャップ、ネックウォーマー、ミトン、イヤーウォーマーなど例年それほど大きな変動がない商品にもかかわらず、前年比メンズ125パーセント、レディス127パーセントと突出している。

「ル・コック、デサントなど他のブランドも同様で全体的に好調。早くもサイズ切れの商品も出ています。すでに店頭ではセール期間に入っており、1月も輪をかけて売れるのは」(山縣)と同社では1月以降の商戦にも期待をかけている。

 防寒ウェア好調の背景には、ウォームビズもあるようだ。ミズノでは、エスポート店頭でブレスサーモをビジネススーツと並べてディスプレーしたり、代理店には肌着売場での店頭プロモーションを仕掛ける一方で、ビジネスマンをターゲットにした新聞広告を掲載するなど、ゴルフ以外の用途での需要を掘り起こしてきた。

「昨年春頃にはクールビズに続くウォームビズの声が聞こえてきたので、追い風になるのではと期待して準備をすすめてきました。実際のところ一番売れているのはワイシャツの下にも着られる白のVネックタイプ」(ミズノ広報宣伝部/西田維作氏)というから、同社の読みは的中したといってよい。

 かつてはオヤジファッションの代名詞と揶揄されたゴルフウェアも、機能性とデザインが進化したことで隠れたオシャレとして認知されつつあるようだ。

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