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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/21号
2006/2/8更新
ジュニアクラブはBSが8割の寡占状態
ゴルフ底辺拡大に他メーカーも本腰の構え

 藍ちゃん効果をなんとかゴルフ人口拡大につなげたいと、大手クラブメーカーを中心に、ソフトとハード両面からのジュニア市場活性化が模索されている。


子供のクラブ選びは難しい

「少子高齢化が進む中で、ゴルフ産業を拡大していくためには、数あるスポーツの選択肢の中で、小さい頃にゴルフを経験してもらうことが必要」(ブリヂストンスポーツ広報室長/嶋崎平人氏)

 ブリヂストンスポーツは04年12月にツアーステージブランドのジュニア用クラブとボール、またゴルフウェアのパラディーゾ・アーボイを発売し、ジュニアクラブで8割程度のシェアを握っている。しかし一方で、

「子どものトーナメント入場料を無料にしたり、藍ちゃんはじめ選手がサインなどのファンサービスに努めています。こうした地道な活動の継続も大切」(嶋崎氏)と訴える。

 ナイキでは03年春に発売したキッズクラブを昨年、早くもイグナイト風のデザインを採用したキッズクラブ2へとリニューアルした。タイガー・ウッズが監修したことも売り物で、国内メーカー以上の力の入りようだ。

「子どもの頃からきちんとしたクラブで練習することが大事ですし、タイガー・ウッズと同じクラブという夢も与えたい。ナイキファンを育てるねらいもあります」(ナイキゴルフ広報/落合智子氏)

 他の国内大手メーカーにも動きが見られる。「親子deゴルフ」と銘打った初心者対象スクールを開催しているのはミズノ。

 同社では、同名のサイトでジュニアだけでラウンド可能なゴルフ場を紹介するなど、ジュニアゴルファーの総合的なサポートに取り組んでいるが、現在はクラブの開発が大きなテーマだ。

「底辺を広げるには、正直いってジュニア用の道具がまだついてきていません」(ミズノ広報宣伝部/西田維作氏)

 ジュニアクラブの難しさは、育ち盛りの子どもたちにどんな道具を与えたらいいかという点だろう。身長の伸びに合わせて買い替えていくのはかなりの負担となる。

 ちなみにブリヂストン・ツアーステージジュニアのメーカー希望価格はウッドが1本8400円、アイアンとパターが7350円で、セットで購入しても3万~5万円程度と大人用に比べればかなり廉価。

 他社のクラブも同程度の価格だ。それでも実際には中間の長さのクラブを購入し、最初はグリップを短めに握らせ、大きくなれば大人用を使わせるケースも多いようだ。

 また、レッスンプロの間でもジュニア用クラブをすすめる人と、大人用でいいという意見に別れ、フィッティングに関するセオリーも構築されていない。

「子どもの成長に合わせて10センチ刻みで用意すればいいかというと、それがお互いのメリットになるとは思えません。より汎用性の高い道具を用意することが裾野の拡大につながるのでは」(西田氏)

 次世代のジュニアクラブは、成長過程で同じ道具をなるべく長く使えるようなレッスンプログラムとセットで開発される可能性がある。

 大人ですら買い替えサイクルは3年以上といわれる時代に、経済的負担が少なく、しかも効率よく上達できるハード&ソフトが登場すれば、子どもにゴルフをさせてもよいと考える親が増えて来るだろう。

 SRIスポーツでも今年はジュニアに一層力を入れていく考えを示している。

「夏休みに開催しているダンロップジュニアウィークは、教室数、参加者ともに年々増えていますし、青年会議所と共催している初心者だけを対象としたスクールも好評」(SRIスポーツ経営企画部課長/山田照郷氏)

 ジュニアクラブを出して欲しいという販売店からの要望も増えており、同社でも新たなジュニアクラブの開発を検討しているようだ。これに加えて大手のミズノやSRIスポーツが本格参入すれば、市場に弾みがつくことは間違いないのだが。

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