> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/7号
2006/2/24更新
今年は日曜日も開催される「ゴルフ用品フェア」
家族連れの来場で、ゴルフ活性化に期待する声

 アジア最大のゴルフ総合コンベンションである「第40回ジャパンゴルフフェア」が、今週末の24日(金)から26日(日)の3日間(24日はビジネス関係者のみの入場可能)、東京・有明の東京国際展示場(通称:ビッグサイト)で開催される。今年のフェアでは例年にない様々な試みがなされるようだが、そこには複雑な事情と思惑があった。その舞台裏を紹介しよう。


今年は来場者5万人を想定

 今年のゴルフフェアには、昨年の189社(団体も含む)を上回る、過去最多の国内外193社が出典。また、入場者数の目標も昨年の4万5740人を1割も上回る5万人に設定。過去最大の賑わいが期待されている。

 しかし、ゴルフ用品業界は矢野経済研究所の『ゴルフ産業白書』によれば、昨年まで7年連続で総出荷市場(メーカー、卸、小売り、輸出)を縮小させている。

 にもかかわらず、今回こうして出展社数が増えたのは、業会全体に景気が回復しつつあるからなのだろうか。

「景気が良いところ、悪いところいろいろありますが、業界全体にそろそろ今年こそは、という期待と思惑があるようです。昨年後半から国内景気が回復しつつありますから、我々のようなレジャー蚕業も景気の底打ちは近いと思います」

 と語るのは、主催団体の(社)日本ゴルフ用品協会の河内定男専務理事だ。

 河内氏によれば、業会全体が目線を下げていた状態から、ようやく目線を上げ、階段を一歩上ろうかという状況(身体はまだ上がっていない)のようだ。そして、今年のフェアは上昇のきっかけにしたいというのだ。

 ところで「5万人」という目標入場者数だが、一気に1割増を狙ったのは、昨年までの木~土曜日開催から、今年初めて週末の2日間を含む、金~日曜日開催にしたためだ。

 一般ゴルファーにしてみれば、これまで週末開催にしていなかったのが不思議なのだが、もちろんそれにはワケがあった、

 出展者のなかには、対象が一般ゴルファーではなく、ショップやゴルフ場などのいわゆるバイヤーという企業も少なくない。

 つまり、このゴルフフェアには商談なども行うトレードショーという一面もあり、そうした企業にとって昨年までの木~土曜日開催のほうが都合のいいスケジュールだった。

「特に、練習場向けの設備機器やシステムを販売する会社の関係者は、最後の日曜日はヒマを覚悟しているようです」(フェア運営担当者)

 同フェアでは、以前からエンドユーザーである一般ゴルファーのための週末開催を検討していたのだが、こうした事情があったために移行できずにいた。

 しかし、今回は「第40回」という記念の開催で、会場を華やかに盛り上げたいという思惑が優ったようだ。

 さらにもうひとつ、今フェアの底辺にはこれまでにない思いが流れている。

 それは、「目先の市場拡大を狙うのではなく、長期的視野からゴルフの普及、ゴルファーの底辺拡大を図るべく、関係業界が集まってゴルフ市場活性化委員会を立ち上げました。その思いは業界共通のもので、今年のフェアにも持ち込まれていると思います」と語るのは、業界事情に詳しい片山哲朗氏だ。

 現在のゴルフ事情は料金の低下など、コアなゴルファーには恵まれた環境にある。そうしたゴルファーは、いってみれば「ゴルフから離れない」。いま問題なのは、ジュニアに限らず、新たなプレー層をどうやって確保、創出するかなのだという。

 その一環で、各社は「2007年問題に備え、団塊世代がリタイア後もゴルフから離れないように、あるいはゴルフに戻って来るように、シニアへの新たなアプローチを考えています。その一端が見られるかもしれません」(片山氏)

 また、「ジュニア」というより、未経験の子供や女性にもゴルフの楽しさを伝えようというコーナーもあるようだ。

 どうやら今年のゴルフフェアはゴルファーだけではなく、これからゴルフを……、という人にも目を向けているようで、家族連れで楽しめるフェアになりそうだ。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です