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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/28号
2006/3/16更新
西海岸シリーズで自信をつけた若手プロたち
マスターズでタイガーのライバルになりそう

 まもなく米ツアーは、早くも中盤戦となる。1~2月のウエストコーストシリーズ、3月のフォード選手権から始まって、ザ・プレーヤーズ選手権までのフロリダシリーズで一応序盤戦が終了するのだが、ここ数年、ここまでの試合で1年のシーズンが予想できる状況にあった。ところが、今年はちょっと事情が異なるようだ。


トムズも有力候補

 まもなくメジャーシーズンとなる米PGAツアー。メジャー第1戦となる4月初旬のマスターズの過去の優勝者を振り返ってみると、この5年間、必ずその年の1~3月までの試合に優勝している。

 過去10年を例にとっても99年のJ・M・オラサバル(この年オラサバルは足の指の手術で試合にほとんど出場していなかった)を除けば1~3月の試合で優勝、あるいは2位となっている選手ばかりだ。

 この時期までに調子が良くなければメジャーに勝てないのは、当然といえば当然だが、逆に言うと、3月までの試合を注意深く見ていれば、マスターズの優勝者を予想することは、かなりの確率で可能だった。

 過去数年に関しては、タイガー・ウッズ、V・シン、P・ミケルソン、E・エルス、R・グーセンのビッグ5を筆頭とするトップグループが他のプレーヤーたちを実力で引き離していた。

 しかし今年のウエストコーストシリーズでは、8試合で8名の優勝者が出るという例年にはないパターンとなった。

 しかも8試合中4試合で、3打以上離して勝つという優勝内容も珍しい。これに2月に行われたWGCマッチプレー選手権を加えると、9試合で9名の優勝者という結果になった。しかもそのうち7名は、優勝時点でワールドランキングのトップ25にも入っていない選手ばかりだ。

 舞台を東海岸のフロリダに移した先のフォード選手権で、ようやくタイガーが今季米ツアー2勝目(海外を入れると3勝目)を挙げて一歩抜け出した観があるが、この大会では新鋭のビジェガスに1打差まで詰め寄られ、やっと逃げ切っといった雰囲気だった。

 また、それまでの勝ち方もプレーオフによるものばかりで、かつてのような圧倒的な強さを誇る勝利とは言いがたい。

 それにつけても、この序盤戦でシン、ミケルソン、エルス、グーセンといったトッププレーヤーたちの仕上がりが悪すぎる。

 先の2月にシンが43歳に、グーセンも37歳になり(今年エルスが37歳、ミケルソンは36歳になる)、そろそろ息切れしてきたのでは、といった見方もある。

 それともまだエンジンが掛からないだけで、これからが本番なのかもしれないが、少なくとも西海岸シリーズを見る限り、先頭グループに後続グループが追いついてきた傾向が見られるようだ。

 そうした中で気を吐いているのが、心臓手術から復活した39歳のD・トムズ、南アフリカ出身の29歳、R・サバティーニ、そして31歳のC・キャンベルだ。奇しくもこの3人はソニーオープンで優勝争いした(1位トムズ、2位サバティーニ、3位キャンベル)

 その後もトムズはフォード選手権でタイガーを猛追したし、サバティーニはペブルビーチで2位になった後、ニッサンオープンで優勝した。「いま調子が良いし、自信もある」と語っている。

 また、1年近くもスポンサー探しをして、ようやくナイキとクラブ契約を結んだキャンベルも、ボブホープクラシックで優勝した後、マッチプレーでタイガーを破って準優勝している。

「昨年は勝てなくて、がっかりしたけど、自分にとって大切なのは、集中力を保つことだけ」と自信を漲らせている。

 例年どおり1~3月期に優勝した人間がその年のマスターズに勝つ、というのであれば、タイガー、トムズ、サバティーニ、キャンベルあたりが注目株といえることになるだろうが、これから4月初旬までの試合で優勝する選手からも、目が離せない状況が続く。

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