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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/18号
2006/7/4更新
土地を買うと会員権がついてくる。
定年後に向けてメンバーになるための新趣向

 団塊の世代の中でも出生数が最多の1947年誕生組が一斉に定年を迎えるため、大量の退職者が発生し、企業活動への影響も心配される『2007年問題』がかまびすしいが、それに準じてハッピー・リタイヤメントを迎えるゴルファーに向けて新手の会員権が出てきた。


土地を買うと小名浜CCの会員になれる

 敷地約43万平方キロ、総区画数540区画の巨大ニュータウンを展開するいわきタウンズヴィル(福島県いわき市)。東急リバブルでは、「宅地を購入すると小名浜CCの会員権を進呈します!」というユニークな販売を始めた。

「ただ土地を売りますといっても、首都圏にはいわきと聞いてイメージできる方もなかなか少ない。ちょっとでも話題になればいいなということで、会員権を付けました」(同社・福島行伸氏)

 市内に14コースを擁するいわきは、日本でもっともゴルフ場の多い市。しかも日照時間は東日本で最長、真冬でも雪が積もらない。同地から小名浜CCまでは車で10分とアクセスも申し分なく、「余生は夫婦でゴルフを楽しみながら……」と考える向きにはたまらない。

 会員権は無額面の正会員1口に家族会員1口付きで、名変料、10年分の年会費(正会員1名分)まで無料というもの。

 今回、会員権付きで販売される30区画は予想最多価格帯800万円台(敷地面積は70~80坪程度)。54坪660万円という区画もある。

 最寄りのJR常磐線・泉駅からはスーパーひたちで上野まで約2時間。あくまで、リタイヤ後の第二の人生を過ごすゴルファーに向けた定住地として販売を進めるという。

 住居とゴルフコースを密着させた先例には、東急不動産とエルカクエイによる共同事業で開発され、1994年に分譲を開始した季美の森(千葉県山武郡)もある。

 総開発面積約200万平方メートルの中にゴルフ場(季美の森GC)をはじめとする緑を豊富に取り入れた、日本で初めての住宅地との複合開発。こちらは住宅と会員権は別個に購入する形だが、現在入居する約1200世帯のうち100名ほどが会員権(各種会員を含む)を所有している。

 こちらは「建て売り住宅で、直近のものだと4LDKで2700万円から販売しています」(東急不動産広報グループ)という。将来を見据えてコースに激近の住居を確保しておくという手もある。

 贅沢の極みだったリゾートコースの会員権にも変化が現れてきた。北海道札幌市の会員権業者ベストゴルフでは、東京、大阪、名古屋など道外者が購入する割合が増えているのだ。

「去年くらいからそういう傾向が現れ、今年に入ってからは2~3割と特に多いですね。コースは北海道クラシックGC、桂GC、ザ・ノースカントリーGC、ニドムクラシックCあたりに集中。50、60代に交じり、30代や40代の方もいます」(同社)

 これらのコースの共通項は、全国的に有名である点と、値頃感。相場は桂で120万円前後、北海道クラシックが100万円前後、ザ・ノース、ニドムは50~60万円前後だ。

「関東や関西に比べ、コースのグレードにしては割安イメージがあるんでしょう」(同社)

 アパリゾート妙高パインバレー(新潟県妙高市)を運営するアパも、隣接する分譲マンションのオーナーを会員権付きで募集中だ。

 一邸分譲は1680~3640万円(無記名会員権最大4口付き)と値が張るものの、年間30日間のタイムシェアリング制の一口分譲なら462万円。しかも、これにも無記名会員権1口が付く。

「数人でお金を出し合って一口オーナーに、という話もありました。4人ならひとり100万円ちょっと。会員権は無記名ですし、ビジター用の割引券も年間何十枚か付いてますので、使い勝手はいいと思います」(同社新潟支店・草野学氏)

「ゴルフ場のそばに住んでプレー三昧」「リゾートコースを持ちたい」……こんな憧れが、富裕ゴルファーでなくても、ちょっと手を伸ばせば実現できる時代が近づいているといえそうだ。

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