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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/1号
2006/7/18更新
宮里藍不在で女子ツアー視聴率低下。
横峰、藤田ら若手の活躍で盛り返し傾向に

 国内女子ツアーのTV視聴率が盛り返しつつある。昨年、人気が沸騰し、テレビ視聴率も平均して高くなっていた国内女子ツアーだが、今年は宮里藍の米ツアー≪流出≫が響いていた。危ぶまれていた通り、10.0パーセント(ビデオリサーチ調べ・以下同)の昨年に比べると今年は7.8パーセント(数字はいずれも関東の最終日のもの)とガタ落ちになった開幕戦以来、ことごとく低下。予想していたこととはいえ、いかに宮里ひとりにおんぶに抱っこの人気だったかということを証明した格好となった。

 3月に行われた開幕2戦目の近未来通信クイーンズだけは特別だった。

 優勝した第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の韓国戦の放送が延び、トーナメンと中継に切り替わってからも画面の隅でこれを流していたために中部圏で18.3パーセントにものぼる数字を挙げているが、これは別格だ。

 昨年に比べてこれまた宮里藍効果でトーナメントが増えているが、昨年も今年も行われた試合は、6月第1週のサントリーレディスまでことごとく前年比マイナスを記録していた。

 ところが、6月第2週のニチレイレディスになって状況が一変した。

 全米女子オープンの前週とあって不動裕理、宮里藍が欠場し、昨年の中では視聴率が低かったアピタ・サークルK・サンクスレディス(5.1パーセント)から名称が変わり、コースが中部から関東に移って初めての開催。

 そこでの視聴率が10.5パーセントと今季初の2ケタを記録したのは、横峯さくらの今季初優勝によるところが大きい

 ここから宮里不在の国内ツアーが意外な伸びを見せ始める。

 20歳の藤田幸希が優勝した翌週のプロミスレディスは8.6パーセント(前年は7.8パーセント)横峯が2勝目を挙げたベルーナレディスが8.7パーセント(同5.2パーセント)といずれも前年比プラス。

 韓国のジョン・ミジョンが優勝したMeijiチョコレートカップは6.0パーセントとやや数字は落ちたものの、今後に期待をつないでいる。

 梅雨時と言う天候や、早朝、深夜のサッカーW杯テレビ観戦で視聴者が自宅にいる事が多いという状況も味方しているだろうが、それにしても宮里不在でこの健闘ぶり。

 牽引車はやはり横峯のようだが、他のイキのいい若手の活躍もこれを支えているのは間違いなさそうだ。

 全英女子オープン出場で横峯ら主力選手がごっそり抜ける8月前半が踏ん張りどころだが、それを乗り越えれば、再びツアーが白熱し、秋には日本女子オープン、日本女子プロの公式戦などでさらに盛り上がりを見せるはずだ。

 宮里効果で人気を博し、3試合増と勢いのある女子ツアーだが、何もしないでいては宮里不在と同時に尻すぼみになってしまうのは目に見えている。

 人気者宮里の≪留守を守る≫選手たちが、それを十分自覚することはもちろん大切だ。ファンを熱狂させるプレーを見せ、第2の宮里が誕生すれば言うことはないが、それができないまでもファンサービスを心がけ、メディアから目を離させないことは絶対条件だ。

 さらにその選手を取りまとめ、スポンサーとの交渉その他にあたる協会サイドにもさらなる努力が必要だ。

 協会サイドには、昨年からの人気に驕った態度が端々に見られるが、それを改めるのは当然のこと。その上で将来プロとなるはずのジュニア育成や底辺拡大の努力を今まで以上に行い、広報体制を充実させる。そうすればおのずとスポンサーもついて来る上に、選手の層も厚くなるはずだ。

 7月20日からは4日間トーナメントのフィランソロフィーLPGA選手権が千葉県の潮来CCで開催される。関東圏で行われる試合で、横峯さくらを始め若手がどういう活躍を見せるか、ここでの視聴率、気になるところだ。

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