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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/15号
2006/8/1更新
金利が上がって会員権が買えなくなる?
ゼロ金利解除後の最新会員権事情

 5年4カ月ぶりのゼロ金利解除で、住宅ローン金利は多少の上昇、預金金利は僅かな上昇という中、ゴルフ会員権はどうなるのか。金利が上がって会員権が買えなくなるという危惧もあり、会員権とゼロ金利解除の関係について調べてみた。

 ゴルフ会員権相場の主要指標となる、関東圏のゴルフ会員権相場は、昨年6月から今年6月までの1年間で1.27倍に上昇。特に、シーズンオフを控え、毎年秋口から年明けにかけて下がる相場が、昨年秋から今年にかけては上がり続け、この半年でも約8パーセントの上昇だった。

一方、一般に「ゴルフ会員権相場と相関性が高い」と言われる株式相場はどうか。代表的な指標である東証TOPIXで、昨年6月と今年6月を比べると1.33倍。会員権相場と動きはリンクしているように見える。

 が、ライブドアショック以降の半年間では8.33パーセントのマイナス。全く逆の動きを見せている。

「この1年の会員権相場上昇は、高額会員権の相場上昇によるところが大きい」(ゴルフダイジェスト社・会員権サービス部)という。

「もともと高額会員権を保有している、比較的に社会的地位が高く、所得の高い層が手持ちの会員権を売って別の会員権を買うのではなく、さらに別の高額会員権を買い増すケースが増えている」(同)というのだ。

 しかもこのVIP層は、購入は基本的にキャッシュ。「3000万円、4000万円という額のお金をポンと払っていく」(同)という。

 さらに、道路公団が民営化後、高速道路の整備計画を前倒しで公表するケースが増え、従来は交通のアクセスの悪さゆえに、1万円程度で捨て置かれていたコースが、突然好アクセスコースとなる見通しが立って、いきなり10倍、20倍にハネ上がってしまった例もある。

 相場への影響という点では、高額会員権の上昇の方が主役であることは言うまでもないが、超低額コースの復活も下支え要因ではあるのだろう。

 また、ゼロ金利解除を想定して、住宅ローンでは駆け込み需要が起きたが、会員権ローンでは「今は会員権をローンで買う人はごくごく少数派。ローン金利が上がるから、駆け込みで会員権を購入したという顧客はゼロ」(別の会員権業者)だという。

 バブル期にはゴルフ会員権を担保に、数百万円、場合によっては数千万円ものローンを出した銀行も、今では会員権担保のローンは商品メニューにない

 ニコスが金利7.8パーセントで上限300万円まで、アプラスが金利7.5パーセントで上限500万円というゴルフ会員権ローンを用意はしているが、会員権を担保にとらない無担保型。

 しかも「高額会員権を買う人でローンを使う人は皆無。ローンを使う人は、比較的安い会員権を購入する人。それも少数派。キャッシュで支払いしないケースでも支払えなくはないけれど、奥さんに内緒だから、ほとぼりがさめるまでローンで払っておいて、1年くらいすると一括弁済してしまう、というようなケースが多い」(ゴルフダイジェスト社・会員権サービス部)

 また、会員権購入者は個人が圧倒的多数を占め、法人需要はごく僅か。かつてのような、接待用の無記名法人会員権はすっかり影を潜めた格好だ。

会員権相場が上昇すると、一部メディアでは投資商品としての側面を必要以上に強調して煽るような記事が目立つ。

 が、「抽象的な意味での資産価値を意識して購入する人はいても、今どき、ゴルフに行く気もないコースの会員権を、投資商品として購入するゴルファーは皆無。ましてバブル期のように、借金をしてでも買った方がトクなどと考えている人などいない。メディアが煽ったところで≪笛吹けど踊らず≫でしょう」(前出の会員権業者)

 会員権の購入者層は、さすがに社会の第一戦で活躍するビジネスマンが大半を占めるだけに、同じ轍は踏まない、ということなのだろう。

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