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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 11/21号
2006/11/7更新
競技は上級者ばかりではない!
中級者でも楽しめる全国大会が活況化傾向

 アマチュアでも、いわゆるトップアマを対象にした全国大会は国体などいくつかあるが、アベレージゴルファーにも出場のチャンスがある全国大会はこれまでほとんどなかった。そうしたなか、比較的歴史の浅い2つの団体競技大会が急速に参加者を増やしている。

 まず先月24日、仙台ヒルズGCで全国決勝大会が開催されたのが「いきいきゴルフ300歳大会」。仙台に本部のある日本スーパーシニアゴルフ協会が9年前から実施している高齢者の競技大会で、昨年からはゴルフ市場活性化委員会(通称GMAC。日本ゴルフ協会とゴルフ業界4団体の代表によって構成)が後援している。

 参加資格は65歳以上で1組4人の合計年齢が260歳以上300歳未満の「銀さん組」と、同300歳以上の「金さん組」の2部門があり、年齢がハンディキャップになるエージハンディキャップ方式(グロスから年齢を引く)で合計スコアを競う。

「お陰さまで年々参加者が増え、今年の地区大会は去年より4つ多い9つになり、参加者も241人増の600人にまでなりました」(細谷正志会長、80歳)

 決勝大会には全国から30チームが参加したが、当日は一時みぞれも混じる氷雨に見舞われた。「遠く熊本からの参加者もいらしたので簡単に中止はできず、20分遅れでスタートしましたが、手が凍える寒さで、参加者の体調を考慮してハーフで中止にしました」(細谷会長)

 もともとこの大会は、細谷会長が高齢者でも目標を持ってプレーできるようにと、エージハンディの競技会を思いついたもの。当初、周囲からは「そんな大会できるわけがない」と言われたそうだ。実際、97年の第1回大会の参加はわずか8組。

 しかし、2年目には一気に234人に急増した。その理由を、細谷会長はこのハンディの面白さに加え、団体戦ならではの楽しさを挙げる。「日頃からメンバーで集まって練習しているチームもあります」

 さらに、全国大会という大きな目標があることも、参加者のモチベーションを高めているようだ。

 なお、現在は団体戦の他に個人戦の「いきいきゴルフエージシューティング大会」も実施されている。

 今年は全国で35大会が開催、昨年より860人も多い1197人が参加した。10月3日には全国決勝大会も行われている。

 もうひとつは、この7日に沖縄・琉球GCで全国大会が開催される「経済産業大臣杯全国チーム対抗戦」。(社)日本ゴルフ場事業協会(NGK)主催、GMAC他が協賛する大会で、今年が6回目。

 もともと2001年の「日本ゴルフ100年祭」の記念事業として企画されたものだが、「多くのゴルフ場さんが積極的に告知、勧誘してくれたお陰です」(NGK事務局)とのことで、こちらも今年も、参加者が急増している。

 競技は男子シニア(1946年12月31日以前の生まれ)、レディス、男子一般の3部門に分かれるのだが、3部門合わせ全国30会場で実施された予選会には、昨年の2420人を大きく上回る3378人もの参加者があった。

 競技方法は4人1組の団体戦。ダブルペリア方式のハンディ戦で、各組の上位3人の合計スコアで競う。そして、全国大会には各予選大会の優勝チームが集合。各部門20組、合計240人が出場する。

「やはりシングルハンディのプレーヤーを揃えたチームが強いのですが、いろんな腕前のゴルファーが揃いますよ。仲の良いゴルフ仲間と大会でプレーするのが楽しいのでしょうね。参加者の多くがリピーターになり、特に全国大会では『来年の全国大会はいつ、どこで?』と聞かれることが多い」(同事務局)

 こうした団体戦の人気を踏まえて、GMACのある関係者は、「両大会とも日本ゴルフ協会が協力しているのだから、例えば日本オープンが開催された直後の名門コースで全国大会を開催するといったことができれば、もっと多くの人に関心を持ってもらえ、より全国的なアマチュア大会になるはず」といったビジョンを描く。

 アベレージゴルファーにも出場機会のある団体戦には、今後も新しい動きが加わりそうな気配だ。

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