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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/26号
2006/12/12更新
不動裕理、不調の理由は
心の内面にあった!?

 06年は日米で、それぞれ長期政権を保っていた賞金女王に交代劇が見られた。米女子ツアーでは、昨年まで5年連続マネークィーンだったアニカ・ソレンスタムが3位に後退。そして、国内ツアーでは昨年まで6年連続で賞金ランクのトップに君臨していた不動が、2勝したもののランク15位まで落ちた。彼女の不調の理由はどこに? 専門家、ツアー関係者に聞いてみた。

 まずは、06年レッスン・オブ・ザ・イヤーの永井延宏プロにスウィング面の変化を指摘してもらった。

 すると、実際に見る機会は少なかったと断ったうえで、「パッティングの不調に悩んでいる可能性がありますね」と語る。

 不動はL字パターを使い続けてきた。L字は、一般にボールを押す感覚が上手なプレーヤーが使うパターだが、「今年はパターを替えたり、また戻したりしていましたから、その感覚が狂ったのかもしれません。そして、その狂いがショットにも影響したのかも」(永井プロ)

 ツアーのデータで昨年と比較すると、平均ストロークは昨年の70.56(1位)から72.33(7位相当。ラウンド数が規定に達しなかったため)に。

 また、平均パット数は昨年の1.76(1位)から1.83(10位相当)に。順位では後者の下落幅が大きく、パットにより精彩を欠いたという指摘にはうなづける。

 次に、クラブなど用具面だが、「クラブが合わなかったということはないでしょう。彼女くらいの実力者であれば、問題があればすぐにアジャストできるでしょうから」というのは、クラブに詳しいチームヨシムラの吉村忠義氏だ。

 吉村氏によれば、スウィングにも変化はあまりなく、「相変わらず、クラブをきれいに上げ、きれいに振っているように見えます」と分析する。

 ただし、「最近は、プレー中の目に以前のような輝きが見られない。闘志を失っているのかもしれませんね」という。

 実は、彼女を良く知る人ほど、不調の理由を内面にありと指摘する。

 かつての師匠・清元登子プロは「スランプというよりもやる気がないんでしょ。だから、お休みすればいいんじゃないですか」と語っている。

 ゴルフプロデューサーの戸張捷氏も同様に「いわゆる燃えつき症候群の状態に近いのでは」と評する。

 ツアー関係者に聞けば、「メジャー以外にも米ツアーに出ていたとしても、7月以降の出場はたった7試合です。故障なしでこの少なさは、やはり気持ちの問題でしょう」としたうえで、今の不動はゴルフに対して≪心ここにあらず≫の状態なのだという。

 では、今、彼女の心が向いている方向とは? 興味深い話がある。

「ツアー最終戦のリコーカップで、不動は初めて見るくらい明るかった。宮里藍に自分から話しかけに行くなんて、これまで考えられない姿も目にしましたよ」(ツアー関係者)

 事態は、不動にとって嬉しい方向に動いているかも。だからといって、彼女のゴルフに闘志が戻ってくるかは分らないのだが……。

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