これまでアマチュアの全国規模の大会といえば、もっぱらトップアマ向けだったのが、最近は一般アマでも出場できるもの、それもダブルス、団体といった試合が急速に増えている。ゴルフは1人で、という楽しみ方にちょっとした異変が起きている。
CS放送で知られるゴルフネットワーク社では、一般アマチュア向けに≪1≫「ゴルフネットワーク選手権」(男子ダブルス)、≪2≫「レディスダブルス」、≪3≫「企業対抗ゴルフ選手権」の3大会を開催している。
このうち≪1≫は06年が9回目で、地区大会は05年8会場から10会場に増え、うち数会場は受付開始当日に定員に達する人気という。
残る2大会もそれぞれ06年が3回目、2回目と歴史が浅いにもかかわらず、≪2≫は定員の2倍強、≪3≫は定員32チーム(企業)に対し80チームからの申込みがあり、いずれも抽選になった。
この人気に押され、「07年は、規模の拡大を検討しているところです」(大会事務局)という。
弊社(ゴルフダイジェスト社)でも2000年開始の「全日本ダブルス選手権」と「ミックスダブルス」をはじめ、「レディースダブルス」(02年開始)、そして04年スタートの「スクランブルゴルフ全日本チーム対抗選手権」といった一般アマ向けの団体戦を実施しているが、いずれも年を追うごとに申し込み数が増加している。
なかでも、仲間4人でプレーし、アベレージゴルファーでも気軽に参加できるスクランブル大会は、2年前の第1回大会が4会場・600人参加だったのが、06年は9会場(うち1会場は決勝大会)・2056人が出場する全国大会になった。
特に関東での人気は高く、07年は会場数を増やす可能性もある。
こうした競技会に積極的に挑戦し、06年、報知新聞社主催の「女子アマゴルフ倶楽部対抗選手権」(46クラブ出場)で優勝した山本美恵子さん(成田東CC)は
「チーム戦ですと、本格的な競技経験のない人でも参加しやすいですし、パートナーやチームの仲間から刺激を受け、技術や戦略などを教わるという面白さがあります」
と団体競技の魅力を語る。
それゆえか、いずれの関係者も、この種の大会はまだまだ拡大するという感触を得ているようだ。ゴルフに対する考え方は、一人でスコアを競うもの、から、参加するみんなで楽しむもの、というように変わってきているのだろう。これが停滞気味のゴルフ人口の増加につながればいいのだが……。
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