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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/20号
2007/2/8更新
もっと厳しく! ルール、マナー違反に
JGTOが懲戒制裁規定を改正に

 相次ぐ不祥事に日本ゴルフツアー機構(JGTO)が、罰則規定の具体化に向けて動いている。JGTOは、先の1月29日に行われた理事会で、現状のツアー規定の中にある懲戒・制裁の項(第7章)の改正について話し合った。現状のものは2005年に準じる」という2006年版だが、この内容をまとめると次のようになる。

 制裁の種類は
≪1≫厳重注意
≪2≫制裁金(a.5万円以上10万円未満 b.10万円以上100万円以下)
≪3≫出場停止(a.ツアーへの1年未満の出場停止及び100万円以下の制裁金 b.ツアーへの1年以上5年以下の出場停止及び200万円以下の制裁金)
≪4≫除名
 の4つ。

 さらに、これに対してそれぞれ制裁を下せる者が決まっている。

 もちろん、各制裁に値する違反についても、例えば、≪1≫については、規定違反、ルール、マナー、エチケット違反、プレーヤーとしての品位を損なう行為、という具合に明記されている。

 ちなみに、昨年大問題となった、中西雅樹のスコア改ざん事件は、≪3≫か≪4≫かという話し合いがもたれた末に≪3≫のbに決定。5年間の出場停止、200万円の制裁金となった。

 実は、これをさらに厳しくし、もっと具体化させて現場で適用しやすいようにしようという動きは、選手の間からでてきたもの。昨年、横田真一が選手会長に就任した際にも「このままではみんながなあなあになってしまう」と、罰則強化と細分化の提案を口にしている。

 そんな矢先に中西事件が起こった。そこで10月には選手会として「もっと厳しくして欲しいと、これまでも言ってきた。罰則マニュアルを作って欲しい」と要請。これが今回の理事会につながっている。

 この日の理事会に出席していた選手は、中嶋常幸、田中秀道、横尾要、宮里優作の4人。この中から「これでは甘いのではないか」と、さらに厳しい案にしようと言う意見が出た。そのため、さらなる話し合いが行われたが、時間切れとなってしまった。

 続きは3月12日に行われる次の理事会だが「もうほとんどまとまっていて、あとは(罰金の)金額の問題等だけなので、次にはお話できると思います」(広報シニアディレクター・丸尾氏)ということで、4月12日の開幕ツアーには間に合いそうだ。

 だが、ここで気になるのは、制裁を発表するという発想がない点だ。ファンに夢を与える人気商売ということもあり、米ツアーに右へならえで、これまで制裁についてツアーからは積極的には発表していない。

 中西のケースのように大事になったり、取材を受けることがなければ、その場ですんでしまっていることになる。

 だが、選手そのものが≪商品≫である人気商売だからこそ、罰金などより制裁対象の行為を犯したことを世間に知らしめ方がはるかに有効な制裁なのではないか

 ツアーとして、プロとしては恥ずかしいかもしれないが、だからこそはるかに効き目があるに違いないと思うのだが。 

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