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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/27号
2007/2/15更新
メンタル鍛練、シャフト新契約のウェブ。
女王奪還の戦闘モードで早々地元V

 昨シーズンは、メジャーのクラフト・ナビスコ選手権を含む5勝を挙げ、米女子ツアー賞金ランキング2位。復活を印象づけたカリー・ウェブだが、その陰には日本製クラブとシャフト、ボールがあった。


メンタルで一皮むけたウェブ女王奪還なるか

 95年、全英女子オープンで初勝利。翌96年、米女子ツアー参戦1年目で賞金女王とカリー・ウェブの登場はまさに彗星のようだった。その後も99、00年の2年連続賞金女王になるなど、アニカ・ソレンスタムにその座を譲るまではまさしく無敵の女王として君臨していた。

 先週欧州女子ツアーの開幕戦として行われたMFSオーストラリア女子オープンでは、自国開催にもかかわらずメディアにはナタリー・ガルビスら若手ばかりが取り上げられ、ウェブは優勝争いの下馬評にも上らなかった。

 しかし、蓋を開けてみれば2位のウェイ・ユンジュに6打差をつける圧勝で、地元のファンにかつての強さを完全に取り戻したことを印象づけた。

「昨年からメンタルトレーニングに力を注ぎ、ショットの調子がよくないときもメンタル面でカバーできるようになった。7、8年前に比べて確実に技術もメンタルも上達している」(ウェブ)というように、今年は女王奪還の向けて気合が入っているようなのだ。

 ギアに関しては、「ようやく自分の理想の球を打てる道具に出会えた。しかし、新しい道具に慣れるためには調整期間が必要」(ウェブ)

 03年、ウェブは長年使い慣れたタイトリストを離れSRIスポーツとボール使用契約を結んだ。

 当初使っていたのは「糸巻きなのによく飛んで安定感がある」(ウェブ)HBツアーだが、その後ソリッド3ピースのスリクソンZ-URCにチェンジし、昨年のクラフト・ナビスコ選手権はこのボールで優勝した。

 飛距離のアドバンテージに加え、「スピンがかかり、グリーンでよく止まるので米国西海岸の硬いグリーンにぴったり」というのがウェブの評価だったが、シーズン後半からは、「さらにスピンがかかる」という理由でZ-URSを使うようになった。

 また、ボール契約と同時に、同社のクラブも使い始めたが、「最初にボールを決めてから、それに一番合うクラブを選択する」彼女のスタイルを踏襲したもの。

 とうにカタログ落ちしたアイアン、スリクソンI-302、日本未発売品のドライバーW-506、ともに、「自分のイメージに合う一番理想的な球筋が出ているので変える気はない」とこだわりを見せている。

 ウェブのもうひとつの大きなこだわりがシャフトだ。ツアーで仲のよいケリー・ロビンスにすすめられて以来使っている、日本シャフトのウッド用カーボンシャフトGT-600とアイアン用のセミ軽量スチールシャフトNSプロ1050GHは、ボールとクラブを一新してもそのままだ。

「方向性、飛距離、それにフィーリングもよく、これ以上スウィングにマッチしたシャフトはない」というのはウェブ本人の言葉だが、日本シャフト広報担当・栗原一郎氏は次のように補足する。

「ゴルフの調子やスウィングが変わっても予想できないような球になりにくいシャフト。どちらも癖のないしなりを評価してもらっています」

 連続賞金女王となった絶好調時ですら「100パーセントのゴルフができるのは年間で1、2週くらいしかない」と自分のゴルフを冷静に分析する彼女らしいステディな選択といえる。

 今シーズン、そのウェブが日本シャフトと同社シャフトの使用および肖像権使用契約を交わした。すでに4年前から気に入って使っていたシャフトだが、ここに来て契約に踏み切ったのは、彼女自身が、4度目の賞金女王獲得に向けて完全な戦闘モードに入ったことを裏付けるものと断言していいだろう。

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