外資系を中心に出展を見合わせるメーカーもあるなど、イベントとしての存在意義が問われている中で、先週「ジャパンゴルフフェア」が開催された。我が国で最大規模のゴルフショーで見つけた注目グッズを追った。
各メーカーの新製品発表と商談の時期が年々早くなり、すでに発表済み、発売済みの製品が展示のほとんどを占め、目新しさがないといわれているゴルフフェアだが、それなりの注目度はあることからタイミングを合わせてニューモデルをお披露目したメーカーもある。
テーラーメイドはドライバーの新ブランド『バーナー』(4月発売予定)を発表した。『バーナー』のネーミングは、往年の名器『ツアープリファード・バーナー』を想起させるが、「飛び」というテーマ以外は、まったく新しいコンセプトで作られている。
「とにかく飛距離を追求したモデル」(テーラーメイドゴルフ/喜田慎氏)で、同社が新たに提案するゴルファーのプレースタイル別ラインナップの一翼を担うモデルだ。
オデッセイからは、代名詞ともなっているフェースインサートタイプではなく、軟鉄削り出しの『ブラック・シリーズ』(3月発売予定)が登場した。
ブレードタイプの#1、#2、マレットタイプの#3は、どれも『2ボール』のイメージとはかけ離れたオーソドックスなスタイルながら、オデッセイならではといえるアイデアが盛り込まれている。
ネック部分を肉抜きして、その分の重量をソールの後方に配置した低重心設計や、重心深度に合わせて最適なインパクトロフトが得られるようにしたロフト設計、軟鉄とタングステンウェートの振動差を吸収するウレタンを挟み込むなど打感と転がりのよさにこだわったパターだ。
ライバルを寄せつけないシェアを誇るオデッセイだが、「フェースインサートがすべてのゴルファーのニーズをカバーしているわけではない。軟鉄のシャープさを求めるニーズにも応えていきたい」とさらにシェアの上積みを狙う構えだ。
カーボンコンポジットとフルチタンの四角いドライバーヘッド3タイプを参考出品したのは主にコンポーネントパーツを扱うフォーブスだ。
「コンポーネントの場合、あまり特色を出し過ぎると幅広いユーザーに受け入れられませんが、チャレンジは必要。一番目立つ場所に並べてお客様の反応を見ていますが、反応はまずまず」(フォーブス/高野富美夫社長)と近い将来の製品化をにらんでいる。
シャフトでは、かねてより噂されていた三菱レイヨンの『バサラ』(4月発売予定)がついに初お目見えした。
40グラム台と50グラム台の軽量タイプながら、「ディアマナSに近い素直なしなり戻りとしっかり感が特徴で、従来のディアマナのユーザー層からシニア層まで使えるシャフト」(エストリックス/長崎隆幸氏)で、幅広いユーザーに向いている。
グラファイトデザインが参考出品した『SL-4』と『SL-5』(6月発売予定)もそれぞれ43グラムと55グラムの軽量シャフトだ。
トッププロから落とし込んだ従来のシリーズとは違って、最初からヘッドスピード34~40m/sまでのゴルファーを対象に開発されたもの。
フレックスもRR1とRR2(SL-4)、R1とR2(SL-5)と軟らかめで、今年はこのシャフトや『バサラ』が先駆けとなってシニアやレディスゴルファーにもリシャフトブームが広がる可能性がある。
このほか、来場者の注目を集めていたのは、ゴルフシミュレーターの『GOLFZON』。地形や気象条件の変化に対応して球の飛びを再現する『GOLFZON』は、デモンストレーションに参加したトッププロも
「足下の傾斜通りの球が出る」(横尾要)
「パットも右に出ると思ったらその通り右に出た」(矢野東)
など驚くほどで、ゲームやトレーニング、フィッティングにも応用できそうだ。
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