ゴルファーなら、自分の住居内に自由に練習できるスペースがあったら、と考える人は多いのでないだろうか。好きな時間に自由に練習できるなんて、夢のような話だが、そんな夢の住環境を備えたマンションが東京都心に建設されることになった。
このところ都内の一等地では分譲価格1億円超のいわゆる億ションが次々と建設され、売れ行きも好調という。
また最近は、特色ある機能や住民サービスを充実させた≪コンセプトマンション≫と呼ばれる物件も注目されている。そうしたなか「ゴルフマンション」をコンセプトにしたマンションが都内新宿に誕生することになった。
マツヤハウジング(株)が3月中旬から販売するエム・ブランド新宿戸山公園(地上5階、地下1階、販売戸数60戸)では、地下1階にいわゆる鳥カゴ式のゴルフ練習場(1打席)とともに、バーチャルゴルフが楽しめるシミュレーターが1台設置される。
また、屋上にはゴルフ用に開発された人工芝を敷いたパター練習場(約40平米)が作られ、共用施設として住民に開放される。
シミュレーターはスクリーンの大きさが150インチの本格的なもので、バーチャルラウンドが楽しめる。
使用料金は1人1時間500円で、使用時間は8時~22時(予約制)となる。また、屋上のパター練習は無料だ。
「都心にお住まいの方にヒアリング調査したところ、ゴルフの練習ができないという悩みが多く聞かれましたので」と同社の久保棟男社長は、今回の狙いを語る。
専用スペースで思い切りボールを打ったり、パット練習ができるだけでも嬉しいが、さらにバーチャルゴルフで遊べるのは、ちょっと魅力。
実際、関係者の注目度は高く、記者発表の模様はテレビの6番組で取り上げられ、一般からも予想以上の問い合わせがあったそうだ。
実は住友不動産でも7年前、東京・汐留に、地下の共用スペースに2打席の鳥カゴを設けた大型マンションを建設。
好評を博したのを受けて、現在、川崎市高津区で募集中の大型マンション、ザ・タワー&パークス田園都市溝の口(32階建て、総戸数648戸)でも、地下に体育館やビデオ鑑賞ルーム、カラオケルームなどと並んで、2打席の鳥カゴを設置している。
使用料金は1時間500円で、6時~22時で住民に開放している。
「30~40代を対象にした物件で、高速のインターや多摩川に近いという場所柄、アクティブな方に注目されるだろうということから設置しました」(住友不動産・広報)
都心のゴルフ場が次々と姿を消した今、都心の≪練習場難民≫を救う高付加価値付きのマンションがさらに増えるかも。
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