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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/20号
2007/3/8更新
モルガン・スタンレー、後楽園の5コースを獲得。
2大外資に続く黒船になるのか?

 東京ドームの系列5コースの売却先が、モルガン・スタンレーグループに決まった。モルガン・スタンレーと言えば、先頃ハワイ・マウイ島の西武グループのコースを約690億円で落札したばかり。今後ゴルフ場争奪戦の2大外資に続く台風の目となるのだろうか。

 今回売却が決まったのは、昨年9月に東京ドームが今春4月までに売却する意向であることを表明していたゴルフ場5コースと舞子後楽園スキー場の合計6施設。ゴルフ場5コースのうち、馬頭後楽園、水戸後楽園、市原後楽園についてはパブリックだが、札幌後楽園と城島後楽園はメンバーシップだ。

 昨年9月の売却表明当時、会員数は札幌後楽園が984口、城島後楽園が501口だったが、売却表明を受けて預託金の返還請求が増え、現在では札幌で約670口、城島で約400口まで減っている。

 モルガン・スタンレーグループへの譲渡契約を4月下旬に締結、5月末には引き渡す予定で、それまでに2コースの預託金は全額東京ドームが返還する。

「昨年9月に売却する方針であることを明らかにしたところ、取得希望先がいくつか名乗り出てくれた。判断の基準は事業の継続の意志があること、従業員の雇用を守ってくれること、そしてその上で金額面」(東京ドーム広報)だったという。

 首都圏立地の施設ではないだけに、事業の継続と雇用が現地の自治体との関係上、重要視されたということだろう。

 今回モルガン・スタンレーグループが取得する6施設の運営を請け負うのは、レジャー施設運営専門のグループ会社・(株)セントレジャー・マネジメント。本社所在地は名古屋で、実は既にゴルフ場5コース、ボウリング場10カ所、レストラン5カ所、ホテル2カ所の運営を手がけている。

 ゴルフ場5コース(勝浦CC、亀山GC、定光寺CC、千葉グリーンパークCC、鞍手CC)は、いずれも都築紡績の系列コースだったが、そのスポンサーにモルガン・スタンレーが就任して取得したもの。

 マウイの西武グループのコースについては、セントレジャーマネジメントはノータッチだが、今回の5コースで傘下コースは一挙に10コースとなり、ゴルフ場買収戦線の上位グループに肉薄する。今後の展開についてはどう考えているのか。

「弊社はゴルフ場だけを対象としているわけではなく、レジャー産業全般を対象にしているので、特にゴルフ場の取得目標というものはない」(同社広報)という。

 モルガン・スタンレーは世界最大の証券会社だが、不動産投資部門が強いことでも有名で、日本国内でも相当の投資実績がある。もともと投資対象に幅広く興味を持つ体質ゆえ、ゴルフ場にターゲットを絞ってはいないとはいえ、触手を伸ばしてきたということだろう。

 今後は豊富な資金力を背景に、2大外資に続く国内勢にひたひたと迫ってくる可能性は高い。

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