> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/10号
2007/3/29更新
アコーディアが練習場と提携。
外資がゴルフ場の次に狙うターゲットとは

 アコーディア・ゴルフがゴルフ練習場との提携に動き出した。ゴルファーの高齢化が進む中、コース未体験者をゴルフ場へ呼びこむ新しいゴルファー育成は、業界全体が抱えた構造的な課題だ。アコーディアが打ち出した、≪コースプレーヤー予備軍である練習場プレーヤー囲い込み作戦≫を追った。

「ゴルフの醍醐味は何と言ってもゴルフ場に来て、コースを回ることで実感できる。打ちっ放しには行ったことがあるけれど、コースへ誘導したい」(アコーディア広報)

 ゴルフ場と練習場とで特典ポイントを共通化したり、練習場のスクール生にコースを体験してもらったり、ゴルフ教室を共同開催したりといったところが、具体的な中身だ。

 千葉県柏市のケーヨーゴルフセンターは買収したが、大阪府和泉市のグリーンアリーナ泉州、奈良県香芝ダイナミックゴルフとは提携の形をとっているのは、あくまでトータルな意味での≪提携≫を主眼に置いているため。

「ゴルフ練習場の経営そのものをやろうというのではなく、提携によってコースと練習場の行き来を活性化させたい。ケーヨーの場合はもとの経営者が別に本業があり、それに集中したいという希望があったため」(アコーディア)だという。

 1年間に一度でもコースでプレーをする、コースプレーヤー人口は1000万人と言われるが、コース未体験の練習場プレーヤーもまたほぼ同数いるといわれる。

 現在、国内にあるゴルフ練習場は約2000カ所。一般にゴルフ練習場は、個人経営だったり、法人経営でも零細な場合が多いだけに、体力は乏しい。

 バブル期に激増したが、バブル崩壊後は来場者数減から、廃業して跡地にマンションが建てられるなどして、ピークからほぼ半減している。が、最近では都心部や住宅街に近い練習場はかなりの賑わいだ。

「2~3年前だったら、平日の夜はヘタをすると自分1人、週末でも朝10時に行っても余裕だったが、最近は夜もいっぱいだし、週末は早めに行かないと、1時間待ちもザラ」、「バブル期と違って、こぎれいに改装したり、あの手この手で集客努力をしている練習場が増えている」といった声も。

「地方や立地の悪い練習場ではなかなか厳しい状況が続いているが、都心部や住宅街に近い場所はだいぶ来場者が戻ってきている」(全日本練習場連盟)というから、練習場プレーヤー人口が増加傾向にあることは間違いない。

 そんなタイミングで打ち出されたアコーディアの≪川上戦略≫。同業他社に追随の動きはないのだろうか。

「現時点では考えていない」(東急不動産)、「予定はないが、さすがに資本力のあるアコーディア。考えることが違う」(ユニマットリバティ)、「既に練習場は1つ持っているが、アコーディアのようにやろうとは考えていない」(オリックス)と、興味は薄そう。が、PGGIHだけは「ポートフォリオ上はありえなくはない」との反応。

 つまり、PGGIHの保有資産構成のバランス上、ゴルフ練習場を持つこともありだと言っているわけだ。

 これまでも良いところは取り入れ合ってきたアコーディアとPGGIH。提携先ゴルフ練習場の争奪戦が始まる!?

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です