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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/29号
2007/5/17更新
暖冬で軒並み入場者アップだったゴルフ場
4月以降はどう?

 今年は、1~3月の暖冬効果で、ゴルフ場の入場者数はどこも出だし好調だった。その勢いに乗って、ゴルフ場にもようやく≪景気回復≫が期待されたが、実際のところ、この4月~ゴーデンウィークの賑わいはどうだったのだろう。

 とにかくこの冬の入場者数の伸びは凄まじかった。全国的に昨年比で2桁のプラスを記録。なかでも中部地区は、降雪によるクローズが大幅に減った富山県の285パーセント増を筆頭に、9県の平均でも28.6パーセントと大幅増を記録した。

 また、もともと降雪によるクローズの少ない四国でも、この1~3月は12パーセント増と、全国的に景気回復の兆しが感じられた。

 実際、千葉県の某ゴルフ場業界関係者は、「全般的に、4月以降もそこそこ順調のようです。ゴールデンウィーク前半は昨年以上に予約が取りにくかったですから」と堅調な回復ぶりを口にする。

 同氏によれば、千葉県では高級接待コースにも賑わいが戻り始めたという。「接待で2~3組取ろうにも、今はそうした法人会員中心の高額なプレーフィのコースしか予約が取れない状況のようです」

 そうしたゴルフ場ではパーティやお土産も復活。そのため、以前に比べて客単価が3000円もアップしたコースもあるそうだ。

 だが、こうした景気のいい話が聞かれるのは、大都市周辺のゴルフ場だけのようだ。

「4月は、前年度の実績はクリアしましたが、1~3月の勢いはありませんでしたね」と語るのは、群馬県南部の人気コース、プレスCCの佐藤始支配人。

 佐藤支配人によれば、期待したほど入場者数が伸びなかったのは、4月は冬が戻ったような寒さに見舞われたため。また、2度の統一地方選で、周辺地域は市町村合併による議会の再編で激しい選挙戦が繰り広げられ「ゴルフどころではない」というムードがあったためという。

 同じく4月の≪寒の戻り≫の影響が大きかった栃木県の某人気ゴルフ場は、「うちも昨年比98パーセントどまりでしたが、県の北部、那須地方のゴルフ場はもっと悪かったようです」と語ったうえで、「やはり1~3月の入場者増は暖冬効果であって、お客さんが戻ったわけではなかったんですね。予約状況から見て、本格回復にはもうちょっと時間がかかると思います」と予測する。

≪寒の戻り≫の影響が少ないはずの静岡のゴルフ場も状況はさほど変わらない。「4~5月は昨年並みです」(沼津周辺のゴルフ場)

 どうやら、大都市圏から離れたゴルフ場はどこも、「暖冬で弾みをつけて」とはならなかったようだ。

 ただし、静岡の別のゴルフ場では「新しいお客さんはあまり増えていませんが、お客さんが通われる回数は確かに増えてきました」と、リピーターのプレー回数が増えてきたことに、わずかではあるが、回復の動きを感じているという。

「でも、そうしたお客さんに期待できるのは、定年世代が元気なあと5年でしょう。一方、新しい若い人の姿はぼちぼちといった程度。今後は、若い人向けのプロモーションに取り組まなければと思っています」と語る。

 ただし、そうした取り組みも急に結果が出るわけではない。

「しばらくはシニア層に頼るところが大きい分、今後も集客は天候に大きく左右されるんでしょうね。最近は、雨でのキャンセルは――乗用カートが増えたためか――昔に比べて少なくなりましたが、極端な暑さ寒さは、高齢のゴルファーには避けられますからね」(前出・千葉県のゴルフ場関係者)

「天候頼み」になるのは寂しいが、まずは今夏の猛暑だけはカンベンしてもらいたい。

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