タイトリストのサンバイザー、次戦の関東アマ……。≪石川遼効果≫で人気・知名度が格段にアップしたモノは多いが、彼が通う杉並学院もまた、一躍全国的な知名度を獲得した。その杉並学院とはどういった高校なのだろうか。
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一気にゴルフ名門校になった杉並学院
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ゴルフ界はもちろん、一般にも全国区の知名度を手に入れた杉並学院だが、もともとは奥田裁縫女学校として1923年(大正12年)に創立された女子校。
戦後の47年に菊華中学・高校と改称、さらに00年には現在の学校名になるとともに共学校となった。
だが、これといった強みがなく、また知名度も低いため、今春、中学校には定員70名のところ28名しか集まらなかった。
学校の生き残り競争が厳しくなるなか、そうした状況を打破しようと同校が力を入れたのがゴルフ部(現部員は中高合わせて17人)だった。
「監督さんは、とても熱心な方で全国のジュニア大会を視察しては、これはと思う選手に声をかけていたようです。この春、『うちに今度、石川という有望な選手が入るんですよ』と嬉しそうに話されていました」(某ジュニア大会関係者)
この騒ぎで有名になったが、同ゴルフ部には薗田俊輔くん(3年)という、石川遼が以前から憧れていた先輩がいる。
薗田は今月12日にハワイで行われた全米オープンの地方予選(第1次予選)に挑戦。そこでタッド・フジカワに次ぐ2位の好成績を挙げている。
さらに、同ゴルフ部の卒業生には、現在日大ゴルフ部の1年で、JGAナショナルチームメンバーの宇佐美祐樹もいる。
新興ながら有力な選手を次々と輩出している裏には、スカウティングのほかに、校舎屋上の専用練習場、さらにゴルフ場の協力でホームコースとして使用できるといった、練習環境が整っていることがある。
そして、こうしたことがマスコミ報道で伝わると、さっそく同校ゴルフ部に関心を寄せる保護者から「数件の問い合わせがありました」(同校関係者)とのこと。同校にとって、石川遼はこれ以上ない「PRマン」となったようだ。
ゴルフの有名校としては、もう一つ、宮里藍の出身校・東北高校もある。こちらは一部写真週刊誌で放漫経営の問題が報じられたが、ゴルフ名門校としては、第一人者。杉並学院もこの先、ゴルフの名門校になるのだろうか。
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