オールドファンなら覚えているだろう。日本と米国のトッププロが国の名誉をかけて戦った「日米対抗」という試合があったことを……。1971年から87年まで17回も開催されたが、中止以来20年を経てその「日米対抗」が今年、復活することが明らかになった。ただし“シニア”の「日米対抗」としてだ。
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主将は青木(左)とワトソン(右)懐かしい面子が揃う
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「詳細についてはまだ発表できる段階ではありませんが、たしかに開催する方向で動いております。正式には日本プロゴルフ協会を通じての発表となる予定ですが、開催は11月、宮崎のトム・ワトソンコースで、日本側の主将は青木功、米国はトム・ワトソン、といった程度しか現時点では申し上げることができません。ご了承ください」(中井聖子・ジャパン・スポーツ・マーケティング(株)国際企画部長)
しかし関係者の取材を進めていくと「シニア日米対抗」の内容が徐々に分かってきた。
日程は11月の日本ツアーが未開催のオープンウィークである11月1日~4日。
競技は初日と最終日がプロアマ大会で、日米のプロが戦うのは2日目と3日目の2日間という変則日程だ。
競技方法は1日目がマッチプレーで2日目がストロークプレー。
そして米国と日本の出場予定プロの名前も浮かび上がってきた。
それぞれ8名づつ参加しての戦いとなるが、米国側はトム・ワトソンのほかにラリー・ネルソン、デイブ・ストックトン、クレイグ・スタドラー、アンディ・ビーン、ジェリー・ペイト、チップ・ベック、ダナ・クイグリーの8名が予定されているようだ。
日本で活躍した選手が多く、往年のゴルフファンは懐かしい想いをするはず。
では迎え撃つ日本側は、青木功のほかに尾崎健夫、尾崎直道、倉本昌弘、室田淳、飯合肇らが予定されているようだ。
日本側はあと2名の名前が出てきてないが、関係者の話によると「1人は中嶋常幸です。ただし、彼は2試合連続して試合に出場しないことを方針としてるようで、この試合に出ると次週開催の三井住友VISA太平洋マスターズを休まざるを得なくなる。しかし、この試合で昨年、ツアー復活優勝を挙げたわけですから出ないことはありえません。するとシニア日米対抗に出ると、自分が決めたことの禁を破ることになる。ですから難色を示している、と言われています」
その真偽は定かではないが、昨年の日本シニアプロ、日本シニアオープンの覇者である中嶋が出ないとなれば、日本側としては“真”の日本代表とは言えないメンバーになる。
そしてもう1人意外な名前が浮かび上がってきた。
なんと、ジャンボ尾崎だ。
とっくにシニアの年代になりながら頑なにシニア競技出場を拒んできたジャンボ尾崎が、ひょっとしたら出場するかもしれない、とビッグサプライズニュースなのだ。
「出場要請のアプローチはしてるようですが、出るかどうかは分かりません。もちろんふつうのシニア競技でしたら断るでしょうが、今回はニクラスは出ないものの米国のシニアではビッグネーム揃い。ジャンボが、この面子だったら面白いから出ようか、という気持ちになってもおかしくはないでしょう。ただし、手術後の体の具合が本調子かどうか、その辺の不安要素もあり、出場するかどうかは最終発表までわからないと思います」(某関係者)
ジャンボ尾崎が出場となればそれだけでも大きな話題を呼ぶことは必至。
ぜひジャンボ尾崎が往年の名プレーヤーを相手に戦うシーンを見てみたいというゴルフファンも多いはずだ。
日本プロゴルフ協会の発表は近々に予定されているという。
その発表を大いに注目したい。
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