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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/21・28号
2007/8/9更新
T・ワトソン全英シニア優勝。
「全英」タイトルだけで8勝、強さの秘密は

 全英といえば、やはりこの人が優勝しないことには、収まりがつかない? もちろん、先の全英シニアオープンで優勝したトム・ワトソンのことだ。これでなんとワトソンは、全英オープン5勝に加えて、全英シニアで3勝目となり、全英という名のつくメジャーのタイトルで、8勝という偉業を達成した。


全米シニアのリベンジでワトソンV

 名手ワトソンも、この9月には59歳となる。

 7月初旬にウィストリング・ストレイツで開催された全米シニアオープンでは、最終日10ホールを残して3打リードしていたにもかかわらず、バック9で43を叩き、4位という結果に。

 年齢的にシニアでも苦しくなってきたのかとも思われたが、スコットランドのリンクスコースでは、やはり強さを発揮する。

 本人に言わせると「全米シニアオープンでは、本当に失望した。

 でも、いつものことだけれど、悪い試合をした後では、結構早い時期に立ち直れる。これは自分の性格かもしれない。失敗したら、次には成功してチャラにしようと奮起できるのだろう」とか。

 とはいえ、今回のミュアフィールドを含め、8つの全英のタイトルのうち、7勝はスコットランドの海岸線、リンクスコースで挙げていることを考えれば、どれだけ、彼がリンクスコースに強いかが分かる。

 しかも来年の全英シニアは、またもやスコットランドのリンクス、82年の全英オープンでワトソンが優勝したトルーンで開催されることから、さらに記録を伸ばすのではないかと期待されている。

 もっとも、今回の全英シニアでは、最終18番ホールに立った時点で、3打リードしていたにもかかわらず、「最終ホールとは思えないほど、馬鹿なショットを打って間違った所に入れてしまった」とティショットでフェアウェイバンカーに打ち込んだのだ。

「2打目のバンカーショットは、クラブを振りぬく距離がとれずに、どうにもならずにバンカーに戻ってしまった。3打目で、ようやくバンカー横に出せるだけの距離が取れ、そこからグリーンに乗せて、2パット」のダブルボギー(本当はグリーンサイドから1メートル弱に寄せての1パットのダボ)。

 3ストロークリードして最終日を迎えたスチュアート・ジンは、最終ラウンドで5連続ボギーを叩き、マーク・オメーラとともに、1オーバーの285。

 結局、70-71-70-73でイーブンパーの284のワトソンが、2人を1打差で抑えて優勝を果たしたのだ。

 今回の全英で、シニアデビューを果たしたニック・ファルドは、テレビの解説者として、トーナメントから遠ざかっていたことから「今週はとにかくパットが入らなかった。再び競技に参戦してゆく前に、もう少し練習しなければだめ」と語り、結果は8オーバーの14位タイ。

 今回の全英シニアには、日本から、大挙9名のプレーヤーが参戦しているが、日本人最高位は室田淳で、ファルドと同じ14位タイ。

 以下、友利勝良と渡辺司23位タイ、中嶋常幸と尾崎直道38位タイ、倉本昌弘58位タイ、青木功、海老原清治、須貝昇は予選落ちしている。

 ワトソンの全英8勝とは言わないまでも、そろそろシニアでもいいからメジャーの名のつくタイトルを日本に持ち帰ってもらいたいもの。

 過去に青木功の数回にわたる2位という成績があるものの、これまで男子では日本人が、レギュラー、シニアを問わずメジャーで優勝したことが1度もない。

 それを考えれば、ワトソンの全英8勝というものがどんなにすごいのかが分かるだろう。

 ちなみにワトソンは、レギュラーツアーでは、全英の5勝を含めて、メジャー8勝(マスターズ2勝、全米オープン1勝)、シニアに入ってからは、今回の全英を含めてメジャー5勝で、合計13勝している。

 1つくらい日本人プレーヤーに分けてもらいたいものだが!?

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