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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/21・28号
2007/8/9更新
多少曲がっても1発の飛びがあればいい!
元気シニア狙うメーカーの新戦略

 高反発ドライバーのようにバカ飛びはしないが、ミスをしても曲がりが少なく平均的に飛ぶのがいまのルール適合ドライバーだ。それに対して「たった1発でも今日イチの飛びがあればいい」。そんなゴルファーの本音に応えてくれるドライバーが登場した。シニア狙いのメーカーの新戦略を追った。


1発の飛びを求めたBSエグゼ

 アマチュアにとっては、実際のところ、曲がらずにそこそこ飛ぶドライバーを使った方がスコアメークには有利だが、多くのゴルファーは高反発の快感を忘れられないようだ。

 高反発の時代には芯に当たると驚くほど飛ぶ反面、芯を外したらまったく飛ばないという極端なクラブもあったが、当時はそういうクラブほど人気があった。

 また、SLEルールが全面適用される来年1月1日まで半年を切っても、中古クラブ市場では未だに高反発モデルのゼクシオがベストセラーになっていることからも、いかにゴルファーが1発の飛びを求めているかが分かる。

 そんななか、「1発の飛び」を謳い文句にするドライバーが登場した。

 ブリヂストン「ツアーステージエグゼ」は、「X-ドライブ」や「V-iQ」シリーズが、さらに上達を目指すゴルファー向けに安定感を重視しているのに対し、ヘッドスピードをアップさせることに徹底して作られている。

 新設計されたシャフトは、先端と手元の剛性差を大きくしている。

 このためシャフト先端のしなりが大きくなり、インパクトでヘッドスピードが上がるという理屈だ。

 いわゆる“弾き系”のシャフトは万人向けとはいえないが、「エグゼ」は一発の飛びのために割り切っているという。

「楽なクラブでスコアメークするのではなく、あくまでもゴルフはかっこよくプレーしたい熟練プレーヤー向け。これまでXシリーズを使ってきたけれど、ちょっとハードになってきたかなと考えているような方に使っていただきたいクラブです」(ブリヂストンスポーツ広報室・星三和子氏)

 ドライバー1本12万6000円という価格からターゲットはそれ相応の年代となるが、従来のシニア向け楽ちんクラブとは違うカテゴリーのクラブが登場した背景には、シニアゴルファーが「元気」なことがある。

 こういう風潮の中、他メーカーでもクラブ作りの方向性を徐々に変化させてきている。

 マルマンは、今年5月、プレミアムクラブ「マジェスティ」にアスリート志向の「マジェスティヴァンキッシュ」を加えた。

「昨今の元気な60代には、『プレステジオ』の重量がマッチングしなくなった」(マルマン・桑木野洋二氏)。

 セイコーエスヤードの「TX-V」も従来の同社製品よりハードなスペックで、体力のあるシニア層を視野にいれたモデル。

 また、ダイワ精工の『GⅢ』もモデルチェンジを機にスペックの若返りが図られている。

 シニア向けの飛びドライバーがこれからのトレンドとなるかもしれない。

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